いつの時代においてもリーダーは存在します。また、多くの人をまとめ進むべき方向に導いていくリーダーシップの手法については、政治的、文化的背景が異なるとはいえ、意外と現代においても過去の時代においても共通すべき点が多々あるでしょう。
例えば、リーダーは人に尊敬されるべき人材でなければなりません。人を惹き付ける魅力があるからこそ、多くの人が従い、指示に従って動いていくのです。また、リーダーは部下思いであるべきであります。部下に対する細やかな心遣い、心配りが部下達に伝わってこそ、部下もリーダーに心を許し、従うことが出来るようになるのです。
ここでは、歴史上の人物、特に戦国時代の武将達が実際に行ったリーダーシップをの方法を踏まえ、現代のリーダーにも活かせる点について紹介していきたいと思います。
1. 武田信玄のリーダーシップ論
甲斐の国を治めた武田信玄は、有能なリーダーシップの持ち主です。武田信玄は現代にも通じる仕事のやり方を取り入れた人物としても有名です。例えば、会社でよくみるタイムカード。これは仕事の始まりと終わりを記録し、勤務時間を正しく把握するためのツールですが、これを初めて導入したのが武田信玄だと言われています。
また、ボーナス制度もいち早く取り入れるなど、部下の勤務状況を正しく把握し、それに応じた報酬を与える諸制度を整え、部下が納得して働ける環境作りを実践していきました。こうした取り組みが部下から高く評価され、信頼を勝ち取っていけたのです。
武田信玄から学べることは、部下が仕事に取り組みやすい環境を整えていくことの重要性です。リーダーシップとは、終始自分の思い通りに部下を動かしていくことではありません。部下に対する思いやりを普段から見せることによる信頼の構築によって、部下が信頼してついてきてくれるのです。
2. 徳川家康のリーダーシップ論
「鳴かぬなら鳴くまで待とうホトトギス」は有名な句であり、徳川家康の性格を表したものとして知られています。徳川家康はとても思慮深く、したたかな一面も持ち合わせていました。自分の思いのままに兵を動かしたりするのではなく、必ずその時々の戦況を確認し、自分が有利な立場となる時を待ってから行動に移したのです。
織田信長の命に従い、自分の長男を自害させるといった冷徹な部分もあるように思われますが、家康は常に長い目で物事を考え判断を下すなど、自分に有利な状況になるよう常に冷静かつ、客観的に物事を捉えるようにしていたのです。
その結果、織田信長に仕え、豊臣秀吉に仕えながら自分の天下統一の機を待ち、大阪冬の陣・夏の陣を契機に念願の天下統一を果たします。ここから学べるリーダーシップのあり方は、常に冷静に物事を考え判断していくという姿勢です。
リーダーともなると、時に大きな決断を下さなければなりませんが、そういった時こそ、冷静な目を持ち有利に展開するようなアクションを取る事が、チームを誘引する立場としては非常に大切になります。
以上、武田信玄と徳川家康の2人からリーダーシップを発揮する上で大切なことを紹介してきました。100人いれば100通りのリーダーシップがあると思いますが、根底にあるものに大差はないと思います。過去から学べることは、とても多くあるので歴史からリーダーシップを学んでみるのも面白いかもしれません。
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