マーケティング担当者に必要なスキルとしてよく挙げられるのが「フレームワークの理解」です。しかし、フレームワークはあくまでもツールです。「フレームワークの理解→フレームワークの活用」まで引き上げなければなりません。そしてフレームワークを活用するために必要なスキルが「創造力・発想力」、「分析力」、「表現力・提案力」です。
しかし、これらはただ言葉にしただけではなかなかわかるものではありません。 具体的に必要なスキルは何でしょうか。ここではより落とし込んで考えていきます。
1.「創造力・発想力」に必要なスキル-知的好奇心と人間力-
まず「創造力・発想力」に必要なスキルを考えてみます。想像力と発想力に必要なのは、「社会や他人を知ろうとする力=知的好奇心」です。もしくは、「思考の中心を自分ではなく、社会や他人に置くことができるスキル」です。「自分は~だから」という発想では、新しい発想は生まれてこないということです。
いかに周囲の状況を観察し、その中心を社会や他人に置いてモノを考えられるかが想像力や発想力には必要です。 これはいわゆる技術や知識ではなく、「人間としてのスキル」ということになります。
2.「分析力」に必要なスキル-統計とIT-
次に「分析力」です。分析力については、「統計とITの知識+その知識を適所で生かすスキル」ということになります。分析は基本的に、一見ばらばらに見える消費者行動から一定の法則を導くために行うものです。よって、統計という自分というバイアスを通さないで分析を行うスキル、分析を実際に行うためのITスキルが必要になるでしょう。
3.「表現力・提案力」に必要なスキル-論理的思考と気持ちの強さ-
最後に表現力・提案力です。これは新製品を作り出すスキル、製品を売れる商品に変えるスキル、他人に納得してもらうスキルということになります。ここで必要なのは、「論理的思考(ロジカルシンキング)」です。インパクトが強く、他人を引き込める表現や提案は、ただ奇をてらうということではなく、この「論理的思考」から生まれているものが大半です。
また、どんなに素晴らしい表現や提案も、満場一致で賛成されるものではありません。それが論理的思考に基づいて練られた新しいものであればあるほど、既存の勢力から反発を受けるというのが普通です。よってそういった状況を乗り越えるための「プレッシャーに負けないスキル」も必要になってきます。
4. まとめ
これらのスキルは、急に自分の中に落とし込めるものではありません。マーケティングは「わかるようでわからない概念」と言われたり、「企業や組織によって変わる概念」と言われます。それはこのようにマーケティングには様々な要素のスキルが必要であり、かつそれをフレームワークなどの形にして表現する必要があるからかもしれません。
「マーケティングは経験である」と言われるのも、そのあたりから来ていると言えそうです。しかし、これらは積み重ねれば必ず身に着けることのできるスキルです。マーケティング担当者として、意識してこれらのスキルアップを目指していきましょう。
U-NOTEをフォローしておすすめ記事を購読しよう