会社を経営していくにおいて、事業計画というのは非常に大切な役割を果たします。出来る事なら、単年度の事業計画ではなくて、せめて5年先までの事業計画を立てておきたいものです。というのも、時代の流れというものはどんどん変わっていきます。今、精力的に力を注いでいる事業が、3年後、5年後も残っているかと言えば、解らない時代です。
ですから、せめて5年先までは考えておく必要があると言えるのです。そうすることで、5年後にその計画通りに会社が成長していくには、今年度、あるいは来年度、何をしなければならないのかということが見えてきます。雇う従業員の人数も、これらを勘案する事が出来ます。では、その様にして計画した事業計画の予算はどのように計算すればよいのでしょうか。
予算の優先順位を決める
歴史のある会社にはありがちなことですが、次年度の予算というのは前年度の予算と実績から考えていくことがあります。これは、あまり冒険に富んだ予算計画を立てるのではなくて、実際の数字に近い予算を立てていかなければ事業が成り立たないと考えていたり、または補正予算を組むという作業を減らすためかもしれません。
しかし、冒頭で述べた様に、これから考えるべき事は、過去の実績ではなくて未来の姿になります。ですから、10年先、5年先にどのような姿にならなければならないので、今年度あるいは翌年度、どこまで行っておかなければならないか、という事に注目する訳です。
この場合、当然ながら設備投資を含めて何かの先行投資が必要な場合があるでしょう。その投資した分の採算をとれるのか!と上司や社長から一括されてしまうと、もう何も言えなくなってしまいますが、採算をとる事の心配よりも、将来しぼんでしまう事業の心配をした方が良いでしょう。ですから、必要な先行投資にどのくらいの費用が必要なのか、あるいは求めている事業を行っていくのにどのくらいの人件費が必要なのか、最低限必要だと思われる事を優先的にあげていきます。
省けるものは徹底的に省く
過去のしがらみに縛られないようにしましょう。何かの仕事を委託している場合、その付き合いが長ければ長いほど、危機感というものは薄れていきます。「いつ委託契約を切られてしまうだろうか…」という危機感はよくない結果を生む事もありますが、他の事業者と競合しなければならないという程良い緊張感は保っていてほしいものです。
この場合、今までなあなあに行ってきた契約について、次年度の契約金の見積もりを依頼するだけでも効果があります。「今までこんな事はしなかったのに…なぜなんだろう。これはうかうかしていられないな。」そういう思いを抱かせる事が出来るのです。その様にして、たとえ一円でも良いので、下げられるものは徹底的に下げて、省けるものは省いて、先行投資など優先順位の上位の事業を行える様な予算組みを行っていくのです。
それでもまだ、実情を考えた時に予算組みが難しいのであれば、優先順位が上位な事業の中にも段階的な目標を定める事が出来ます。ここで大切な事は、最終的な目標はかえない事です。以上を活用してよりよい事業計画を立てましょう。
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