ブレインストーミングの効果を最大限に引き出すためには、グルーピングが重要な意味を持ちます。グルーピングとはブレインストーミングによって出されたアイデアをグループ分けする作業のことです。
グルーピングが失敗してしまうとアイデアを正しく整理することができず、アイデア同士の相互作用を引き出すことができなくなってしまうでしょう。グルーピングを理想的な形で行うためには、どのような点に注意すればよいのでしょうか。今回は、ブレインストーミングの時に役立つグルーピングのポイントを紹介します。
共通点でグルーピングする
グルーピングに基準にはいくつかの種類がありますが、もっとも一般的に行われているのが出されたアイデアの中で共通点を持つものを探し出し、それぞれの共通点を基準にしてグループ分けする方法です。共通点でグループ分けすることで似た性質のアイデア同士を関連付けることが容易になり、アイデア同士の統合や連結を効率よく行うことが可能になります。
また、共通点の基準となる部分さえ設定してしまえば参加者全員でグルーピングを行うことができるので、作業スピードがアップするというメリットもあるのです。アイデア同士の関係性から新たな価値を導き出してさらに新しいアイデアを生み出す、というブレインストーミングの基本を考えた場合、共通点でグルーピングする方法は最も理想的な形であると言えるでしょう。基本に忠実な方法ですので、練習や入門用にも適したグルーピング方法です。
体系的にグルーピングする
グルーピングというと、アイデア同士を寄せ集めて集団にすることをイメージしますが、必ずしも集団による分類がふさわしいとは限りません。個別のアイデア同士の関連性を見つけ出し、線でつなぐ形で体系的にグルーピングしていけば、個別のアイデアの特性を生かしてグルーピングすることができます。
このやり方の優れている点は、複数の特徴を持つアイデアの利点を最大限に引き出せることです。共通点でグルーピングした場合、その他の要素についてはあまり考慮されませんが、体系的なグルーピングを行えば、それぞれの特徴を分かりやすい形で明示することが可能になり、魅力を最大限に引き出すことができるでしょう。
多角的にとらえる
アイデアをそのままの形で判断せず、多角的にとらえることができれば、アイデアは新しい価値を有し、さらに次へとつながっていきます。短所を持つアイデアであっても、見方や切り口を変えることで短所を長所に変更することができるものです。グルーピングで取り扱うアイデアを多角的にとらえれば、新しく生まれた価値をもとに新たなグルーピングを行うことが可能になります。
グルーピングとはブレインストーミングの流れを整理するための作業であり、アイデアの価値を正確に把握する作業のこと。グルーピングとはいわば枠組み作りであり、アイデアの価値を決める重大な作業でもあります。様々な方面からグルーピングをとらえることで、より価値あるグルーピングができるようになるでしょう。
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