経営企画の役割とは、会社の進むべき方向を決定する非常に重要なものです。現在の殆どの業界で「作れば売れる」という単純な時代は終わりました。
そういった中で分析を行い、目標を定め、組織として連携を強めてそれを目指していかなくてはなりません。市場・ライバル会社・自社の状態など様々な情報から判断し、資源の配分も行います。業務範囲が事業・人事・マーケティングなど多岐に渡るので、役割の目的を見失わないようにしっかりと把握しておきましょう。
詳細な分析する
何よりもまず市場や顧客心理、自社と他社の立ち位置などの状況分析に力を注がなければ、課題が何かも自社が他社に対して有利なのか不利なのかもよくわかりません。マーケティングのフレームワークである3C分析やSWOT分析などを使えば、見落とす事なく分析ができるでしょう。
ここで現状を把握し、自社の課題を発見していきます。顧客のニーズやライバル会社の動向はもちろん重要ですが、同じくらい自社のスペックもここで客観的に把握しておきましょう。これができないと、その後の経営企画が机上の空論になりかねません。
方向性を決める
分析で得た情報を元に取るべき戦略を考えます。その時に、それが現実的かどうかも自社分析の結果と照らしあわせて考えなくてはなりません。例えば自社の組織としての機能が十分に働いていない場合は、その原因を取り除かなければなりません。
また、市場が製品ライフサイクルで言うところの衰退期にあたると判明したのなら、撤退するべきか新しく商品を開発するべきか考える必要があるでしょう。
進むべき道を決定したのなら、次はそのための資源の配分を行う必要があります。ここで言う資源は資金だけではなく、人材・機材・データなどあらゆるものを指します。これらの資源を調達し、必要になる所へ最適な量で配分することを考えます。ここから実際に物事が動き始めます。
企画経営の失敗例
様々な分野が関わる経営企画では、折衝能力や各分野に対しての理解を深めることも重要です。しかし現状は「絵に描いた餅」になってしまうケースが少なくありません。同じ轍を踏まないためにも失敗談を見てみましょう。
張り切りすぎて実現不可能な計画を立てた
計画を考える時は理想像を追い求めがちになりますが、自社の能力も客観的に見極めて実現可能な計画にしなければなりません。
計画を建てた「だけ」
進捗状況のチェックを疎かにし、いつの間にか有名無実化するケースです。出来ればマイルストーンと期限を決め、定期的に進捗状況をチェックしましょう。
社員がついてきてくれない
「どうせ上が勝手に決めたことだから」と社員が協力してくれないケースです。ほとんどの企業は危機感を煽ることしかしませんが、社員のメリットも提示出来れば協力も得やすいでしょう。
いかがでしたでしょうか。組織における経営企画の役割とは自社の方向性を定め、それを実現することです。そしてそのためには客観的な視点と経過観察・管理、そして周囲との連携が必要になるでしょう。
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