仕事を行う上で、部下から上司への報告や連絡、そして相談というものは欠かせないものです。これは一般的に「報連相」と呼ばれますが、この行為はなぜ大切なのでしょうか。どんな目的があって、報連相を行わなければならないのでしょうか。その理由が分かれば、正しく的確な報連相を行なうことが出来ます。
上司の務め
上司の務めには、部下を育てるという事が大きな役割としてあります。育てると言っても色々なやり方があり、上司の人格や特徴によっても異なります。
一般的に言われるのが、部下育成の時には考える部下を育てる事が重要だということです。仕事の指示を受けた時に言われた事だけをやって終了ではなく、その仕事に付随する仕事も自分で考えられるように導き、いつしか指示を出さずとも必要な仕事をこなせるようにしていくような部下を育成することが上司の勤めでもあります。こうする事で、上司自身の手間も省けて自分の仕事にも打ち込めるようになり、必要な時に手を差し伸べる事が出来るようにもなるものです。
報連相も同じ事で、なぜ報連相を行う必要があるのかという目的をきちんと部下が理解出来る様に指導しておく必要があります。ただ「報連相をしなさい」だけではいけないのです。
部下の状況を把握する
先ほど述べたように、だんだんと部下が独り立ちしていくように指導していくわけなので、最初のうちは逐一指導して部下の状況が分かっていたとしても、そのうち自分で仕事をこなし始めたら部下の状況は分からなくなる一方です。
同じプロジェクトに携わっていない部下などは、余計にその傾向があります。そのため、部下からの報連相を受けるという事は、上司にとっては部下の状況を把握して軌道修正などを行う必要があるかどうかを判断し必要なアドバイスをするために欠かせないものです。
部下が自分の身を守る
クライアントと商談している場合、全てを上司に相談してから決めるのでは相手も嫌になってしまいます。仕事にはスピードも求められますから、決断力が必要です。そのため、もちろん任された範囲にはなりますが、自分で決断していく事が経験を踏めば踏むほど増えていく事でしょう。
この時、もしも自分が下した決断で何かのトラブルが生じた場合、その決断を上司が知らなかったとしたら全責任は自分に降ってきます。決断ではなくても、任されているプロジェクトの進行具合などを自分だけが把握していたのでは、何かあった時に上司がそれを知らないとしたら同じことです。
上司に対して報連相を行うという事は、いざというための自分の身を守る手段でもあります。こう考えると、些細なことでも報告しておきたいと思うのではないでしょうか。
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