ブレインストーミングを実行するためには課題を設定する必要があります。理想的な形で課題を設定することができれば、ブレインストーミングを通じて具体的説得力と独創性を兼ね備えた創造的なアイデアが成立するでしょう。
課題を設定するためにはある程度の慣れが必要なので、最初のうちは例題を利用してブレインストーミングの練習をしてください。今回は、ブレインストーミングを利用するときの例題をいくつか紹介します。
1. 人を泣かせるにはどうすればいいか
人間の感情は誰でも理解できる要素であり、最も身近なものです。感情をテーマに課題を設定することで参加者がアイデアを出しやすくなり、積極的に発言する意識を伸ばす効果が生まれます。
感情の中でもなくという感情は理解されやすい感情なので、ブレインストーミングの例題としては入門編としてお勧めの例題です。世の中にはお涙ちょうだいと呼ばれる泣きのパターンがありますが、そのパターン以外の方法をアイデアとして提案してもらうことで、前例や常識にとらわれない発想をする訓練になるでしょう。
2. エスキモーに冷蔵庫を売るにはどうすればいいか
この例題はブレインストーミングの例題としては非常に有名なものです。一見不可能に見える課題に対して自由な発想でアイデアを出す、というブレインストーミング本来の目的に合致する理想的な例題であり、参加者の興味を引き付ける例題でもあります。何より優れているのは、この課題が実際にあった問題であり、ブレインストーミングによって解決された問題であるということです。
現代のエスキモーの家には、どの家にも冷蔵庫があります。これはブレインストーミングによって得た課題の解決方法を実践したからであり、ブレインストーミングの練習後に正解を教えれば、正しくブレインストーミングが機能した時にどのような成果が得られるかを示すことができるでしょう。
ちなみに、この課題の解答は「食材を凍らせないための保管庫として売り込んだ」です。北極圏は寒すぎて、極寒の屋外でも暖かい室内でも丁度よい温度で食材を保存することできません。エスキモーにとっては冷蔵庫は冷やすための道具ではなく、凍らせないための道具なのです。
3. 大金持ちになるには
シンプルですが誰でも一度は考えたことがあるであろう例題です。この例題に対するアイデアは、現実に即したものから突飛なものまで、様々なアイデアが集まることが期待できます。誰でも簡単に思考できる例題なので、参加者の年齢や立場に関わらず使用できる例題です。
シンプルかつイメージしやすい例題を設定するのが、ブレインストーミングの理解を深めるための早道です。課題が優れていれば参加者も成長し、より理想的な形でブレインストーミングを実行することが可能になります。
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