「報連相」は会社の中で円滑なコミュニケーションをとり、社員間の意思疎通を図るために必要だといわれていますが、また逆に、そんなものは必要ないとして廃止している会社もあります。どちらが正しいのか?それは「報連相」をどう用いるかで変わります。
「報連相」を本当に有効に活用するのであれば必要でしょうし、ただ単におざなりなルーチンワークとして用いるなら必要ないでしょう。では、「報連相」を有効に活用するにはどうすれが良いか?それはむしろ「報連相」をする側より受ける側にかかっていると言っていいでしょう。ここでは「報連相」を受ける側のポイントを紹介していきます。
1. 報告を受ける場合
管理職になると特に、部下がどこにいるのか、何をしたのかを把握していなければならないと思います。そのために報告を受けることが必要になりますが、ただ報告を受けただけでは意味がありません。報告を受けたら、そこから次にどこへ行かせるか、何をさせるかという戦略を練らなければならないでしょう。
自分の報告が次の仕事に活かされなければ、報告する側もただ何となく報告するようになってしまうでしょう。そんな報告であれば意味がないのでやらなくても同じです。
戦略というと大げさなら計画と言い換えてもいいでしょう。その日の短期的な計画を、報告をもとに変更したり組み替えたりして有効活用します。それを行ってこそ報告に意味が出てきます。
2. 連絡を受ける場合
連絡を受ける場合も同様です。受けた連絡が自分の仕事に関係あるのかどうか、関係があればどう対応するか、自分に関係なくても他に関係している部署や上司・部下・同僚はいないか、そういう判断をして連絡内容にフレキシブルに対応してこそ意味があるのです。また、そういう観点で連絡を受けるようになれば、自分が連絡をするという場合にも無駄な連絡はせず、会社にとって必要な連絡だけをするようになるはず。
連絡というのは見方を変えれば情報です。情報は取捨選択して活用してこそ意味があります。だから、連絡を受ける側はそこに拾うべき情報があるかどうかという見極めができなければなりません。
3. 相談を受ける場合
相談を受けた場合は、ちゃんとその相談に対する答えを出さなければなりません。その相談に対して「同意」や「共感」などしていても何の解決にもなりません。まず、その相談に対して自分が答えを出せるのかどうかを判断する必要があるでしょう。
自分が答えを出せる相談ならそのまま答えればいいのですが、自分には答えられないような内容であった場合は、そこでスルーせずに答えを出せそうな相手を探して、改めて相談してもらわなければなりません。「解決」が導き出されないような相談は、ただの世間話と大差ないということを認識しておくべきでしょう。
「報連相」は結局のところコミュニケーションの手段です。適当な挨拶をして適当な相槌を打つことには意味がないけれど、きちんと相手の顔を見て挨拶し合えば、それだけでも人間関係が構築できるもの。それと同様、適当に流さずきちんとやってこそ意味があります。適当に流さないためには、受ける側がしっかり受け止めることがとても重要です。
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