部下からの「報連相」については、日ごろ不満を持っている人も多いのではないでしょうか。特に報告を怠る部下には悩まされ、時には厳しく叱責するということもあるはずです。叱責も部下を育てるために必要な方法ではあります。
しかし、叱ってばかりでは部下は萎縮してしまい、かえって「報連相」を怠るという結果を招きかねません。「報連相」にどう対応すればいいのか。部下を上手に育てるためのその受け方について、3つのポイントを紹介します。
1. 的確な報告・連絡に対しては、その場で評価する
部下から報告や連絡があったとき、それが的確、適切なものであった場合は、その場で評価するのが、上手な受け方です。キャリアの浅い部下、特に新人が相手の場合は、これは大変効果的です。新人は「いつどのように報連相すればいいのか?」と常に迷っているもの。その不安を払拭してやるためにも、「的確なタイミングで報告・連絡ができた。説明もわかりやすかった」と、その場で褒めましょう。
上司から褒められて嬉しくない人間はいません。「よし、これからも的確・適切な報連相を心がけよう」と思うはずです。そしてそれが、社会人、組織人としての成長につながっていくのです。「5つ褒めて、1つ注意する」というぐらいのバランスで、受け方を考えるといいでしょう。
2. 相談についてはフォローを忘れずに
報連相の中でも「相」はほかの2つとは若干性格が異なります。部下が自発的にするのが相談なのですから、その受け方も他のケースとは別の視点から考えなければなりません。ポイントは2つあります。1つは、相談を受けるときは部下の話を真剣に聞くこと。少しでもおざなりな印象を部下が持ってしまうと、「もう二度と相談したくない」という気持ちになってしまうからです。
そうさせないために、しっかり話を聞き、じっくりアドバイスを考える必要があります。「部下と一緒に考える」という意識を持つといいでしょう。部下に「相談してよかった」と思わせることが大切なのです。
もう1つのポイントは「フォロー」。相談を受けたときにアドバイスするだけではなく、その後、折りを見て「あの件、どうなった?うまくいった?」という質問をこちらからするのです。部下は「自分のことをそんなに気にしてくれているのか」と感じるでしょう。
3. 時を置いて「感謝」を伝える
報連相を受けてから時を置いて、部下に感謝を伝えるというのも、部下の成長につながる有効な方法です。例えば「あの時、君から適切な報告をもらっていたから、その後の仕事を円滑に進めることができた。あの件がうまくいった理由の1つが、君からの報告だった。ありがとう」というように、感謝するのです。
これは部下にとって大変嬉しいこと。感激する部下もいるに違いありません。上手に部下を育てるための報連相の受け方の1つです。
いずれも「褒めて育てる」方法、「報連相」の受け方です。もちろん褒めてばかりでもいけません。先ほど触れたように「叱る」「注意する」ということも必要ですが、ほめる機会を多くしたほうが、部下の成長につながりやすいのです。
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