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最大の違いは基となるアイデアの数!ブレインストーミングと「なぜなぜ分析」の違い

Shingo Hirono

2014/04/23(最終更新日:2014/04/23)


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by Damian Gadal
 斬新なアイデアを大量に産むことができる発想法がブレインストーミングです。ブレインストーミングを利用することで、これまでにはなかったようなアイデアをコンスタントに生み出すことができます。

 ブレインストーミングと混同されがちな発想法の一つに「なぜなぜ分析」と呼ばれる発想法があります。なぜなぜ分析は発想法としてはブレインストーミングとは全く異なる性質のものであり、目的も活用法も異なる全く別の発想法です。今回はブレインストーミングとなぜなぜ分析の違いについて解説します。

ブレインストーミングは多様性からアイデアを生み出す

 ブレインストーミングのポイントは、常識にとらわれない多種多様なアイデアを利用して新しいアイデアを生み出していくことです。ブレインストーミングの参加者は批判的意見が発言されない自由な雰囲気の中で、それぞれの自由な発想に基づいて生み出された常識はずれのアイデアを提案します。

 それらの自由なアイデアを意見交換を通じて形にしていくことで、最終結論となるアイデアへと昇華させていき、多様な意見をもとに構成された斬新なアイデアが形作られていくのです。

 ブレインストーミングはその性質上、常に複数の参加者によって実践されます。ブレインストーミングを一人で行うことはできず、多すぎる人数でもうまく機能しません。最適な人数は10人以下とされており、ブレインストーミングを実行するためには最低でも5人以上の参加者がいなければアイデアの多様性が確保できず、斬新なアイデアを生み出す事ができなくなってしまいます。

なぜなぜ分析は一つのアイデアを掘り下げる

 ブレインストーミングが多様なアイデアをもとにしてアイデアを作り上げていくのに対し、なぜなぜ分析は一つのアイデアを出発点としてスタートします。

 一つのアイデアに対して「なぜ」をぶつけることで解答を見つけ出し、その解答に更に「なぜ」をぶつけていくことで新たな回答を導き出します。この作業を続けていくと、一つのアイデアが「なぜ」という問いかけによってツリー上に分岐する形で連鎖的に回答を生み出していくのです。その中から有意義な回答をアイデアとして取り出せば、一つのアイデアを基にして新しい形のアイデアを取り出すことができます。

 なぜなぜ分析は、ブレインストーミングとは異なり一人で実行するのに適した発想法です。一つのアイデアを掘り下げていくためには、多様な意見が無くても十分思考を進めることができます。もちろん多人数で実践することもできますが、一人で実行しても高い発想効果が得られるでしょう。

連鎖という関係

 ブレインストーミングとなぜなぜ分析の大きな違いは、連鎖です。ブレインストーミングが多様なアイデアを平等に扱って平行に連鎖させるのに対して、なぜなぜ分析では一つのアイデアから垂直的に論理を連鎖させることでアイデアを発想していきます。


 ブレインストーミングとなぜなぜ分析のどちらが優れているのか、という問いかけは意味がありません。両方とも発想法ということで共通していますが、その発想の方向性は全く異なります。アイデアをどのような目的で活用するのかによっても最適な方法は異なります。

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