キャリアの浅い人、とりわけ新入社員は仕事をひと通り覚え、ある程度の時間が経過した段階で、「自分は仕事で成長出来ていない」と感じることが少なくありません。それを深刻に捉え、小さくない悩みに感じることもあるでしょう。それは真摯な自己分析ではありますが、悩みを感じたままでは仕事の成長にはつながりません。その悩みは、実は発想の転換だけで解消できるのです。ここでは、2つの方法について説明します。
1. 「成長は出来ている」という自己確認
仕事の成長が出来ていないという悩みを持ったら、まずは自己分析してみましょう。今の仕事についた時からこれまでの道のり、自分のした仕事について「振り返り」を行い、具体的な事例をもとに分析するのです。
そうすると、必ず明らかになることがあります。それは「当時と今を比べれば、間違いなく成長している」ということ。何もわからなかった自分が、とにかく今の仕事をこなせている。それだけでも、明らかな成長です。「いまだにスタートライン」ということはないでしょうから、成長していることは確実と言えるでしょう。
つまり「成長出来ない」と考え、それを悩みと感じるのは、単なる勘違い。正しくは「成長出来てはいるが、自分の思うよりもスローペースだ」と言うべきなのです。「スローペースでも、前進しているのだから取り合えずOK」と考える。そうすれば「悩み」の生じようがありません。このように前向きに考えることによって、仕事へのモチベーションはアップします。そして、それが実際の仕事の成長につながるのです。
2. 目標設定の縮小と細分化
仕事の成長について悩んでいる人におすすめしたいのが「目標」に関する考え方です。「成長したい」という意識が強いと、どうしても大きな目標、高い目標を掲げがち。しかし、その目標は簡単に達成できるものではないため、余計に「自分は仕事の成長ができない」と感じてしまうのです。
そうならないために、目標を思い切って縮小しましょう。とりあえずキャリアアップのことなど考えず、「まずはこれぐらいの成果を上げたい」という、小目標を設定するのです。時間枠を細分化するのも有効な方法。その小目標を、「一か月の目標」「一週間の目標」というように細分化し、最終的には「明日の目標」さらに「今日の目標」というように設定してみましょう。
「今日、これだけのことができたら合格点」というような目標設定をすれば、その達成率は格段にアップします。そして達成したときの充足感が自信へとつながるのです。「昨日よりも少しだけ成長できた自分」を確認することによってさらに成長できるという、「時間はかかるが着実に前進するための方法」と言っていいでしょう。
最初のうちは目覚ましく成長できた人が、あるところまで来ると、その成長が止まってしまうということが珍しくありません。逆に、最初は成長に時間がかかっても、ある段階からぐんぐん成長するという人もいるのです。
早い段階での「停滞」が仕事のエネルギーを蓄積するために必要だった、と考えていいと思います。発想の転換で心を楽にし、実際の成長につなげてください。
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