予定していた時間内に仕事を終わらせることができそうにない、あるいは、締め切りまでに仕事を完成させられないと判断したとき、人は当然焦りを感じます。そして、その焦りがプレッシャーに転換し、仕事の効率をさらに落としてしまうことも少なくありません。焦りの感情を完全に自己コントロールするのは困難です。
しかし、それをプレッシャーと感じる原因はどこにあるのかを考えることによって、冷静になることはできます。プレッシャーの要因、その「中身」は何か考えてみましょう。
1. 他者からの評価の低下
仕事が終わらないと感じたとき、多くの人の頭によぎるのが、他者からの評価の低下です。担当している仕事を完遂できない、特にはっきりした期限のある仕事をそれまでに完了できなければ、当然、他者から高評価を得ることはできません。もちろん真っ先に考えるのは上司の評価でしょう。
「この仕事が終わらないと、上司からの評価が落ちてしまう。叱責されるかもしれない。将来のキャリアアップにとってもマイナスになるにちがいない」と想像してしまう。そのために大きなプレッシャーになってしまうのです。その評価はある程度、やむをえないことと考え、「とにかくこの仕事を終わらせよう」と専心することができれば、プレッシャーは減るでしょう。
2. 自己評価の低下による、自信喪失
他者ではなく自己の評価の低下という要因もあります。「仕事が終わらない自分」「定められた締め切りを守れない自分」に対する自己評価は当然低下するでしょう。自己評価の低下は、仕事に対する自信を奪い、自信喪失ということにもつながりかねません。
たとえ、上司から叱責されるようなことはなく、他者からの評価が低下しなかったとしても、自己評価は必ず下がる。そうはしたくないと無意識のうちに感じているからこそ、「何とかしなければ…」と焦り、プレッシャーを抱くのです。
これは考え方を少し変えれば、容易に解消できます。それはつまり「自分は自分に甘くない。だからこそ、そう考えてしまうのだ」という自己認識。自分に甘い人は、決して自己評価の低下をプレッシャーに感じることはありません。「自分に厳しい」というのは、高く評価をすべきです。
3. プライベートの予定変更
上記の2項目はいずれも、「自分への評価」に関するプレッシャーでしたが、もう1つ、より具体的な要因もあります。それは、仕事が終わらないことによって、残業を余儀なくされ、そのために予定していたプライベートタイムに悪影響を及ぼしてしまうということ。特に、人と会う予定を組んでいたときはそのプレッシャーは大きくなってしまうでしょう。この要因の対処法は、「早い段階で、諦める」ということです。
終業時までに仕事が終わりそうもない、と感じたら、その段階であっさりプライベートタイムの予定を諦めるのです。そうすることによって、精神的に安定して仕事に打ち込むことができ、結果として、時間内に仕事を完了できるというケースが少なくないでしょう。
焦りとそこから生じるプレッシャーは、実際に仕事を進める上でマイナスにしかなりません。マインドを少し変えるだけで、プレッシャーは相当減少できるはずです。
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