ブレインストーミングは斬新なアイデアを大量に生み出すのに有効な方法ですが、そのアイデアが必ずしも完全なものとは言えません。場合によってはブレインストーミングで提案されたアイデアにデメリットが含まれることもあるのです。
デメリットの可能性を考慮しておかなければ、アイデアを有効活用することはできません。今回は、ブレインストーミングで出てくるアイデアのデメリットを紹介します。
実用性に問題がある
ブレインストーミングでは、斬新なアイデアであることが最も重要とされます。想定外のアイデアや突拍子もないアイデアほどブレインストーミングでは歓迎され、それらのアイデアを生かした形で最終的なアイデアが形成されていくのですが、結論となるアイデアをまとめる段階では、実用性や実現可能性といった要素はあまり考慮されません。第一に考えられるのは斬新さであり、現実的な問題は優先順位が低くなってしまうのです。
これはブレインストーミングが抱える根本的な問題であり、この問題を解決しようとすると、多様なアイデアを生かして斬新なアイデアを生み出すというブレインストーミングの魅力を失ってしまうことになります。ブレインストーミングで出されたアイデアを活用する時は、改めて実用性や実現方法を考慮する手間が必要になるというデメリットがあることを覚えておいてください。
馴れ合いによる妥協が含まれる
ブレインストーミングを実践する場合、自由な発言を促すためのルールとして「他社のアイデアに批判的な態度をとってはいけない」というものがあります。批判的意見が出ることによって参加者が委縮することを防ぐためのルールなのですが、一歩間違えると会議の参加者の間で、馴れ合いの関係が生まれてしまう危険性をはらんでいるルールです。
ブレインストーミングが馴れ合った環境の下で行われた場合、参加者同士の緊張感が失われ自由な雰囲気というよりもそれぞれが相手に対しておべっかを使っているような状態に陥ってしまいます。
そのような状況では意見をさらに高めるような発言が行われず、中途半端なアイデアのまま妥協してしまうことになります。参加者が緊張感を失ってブレインストーミングに参加すれば、そこで行われる意見交換は有効性を失ってしまうでしょう。結論として出たアイデアも妥協の結果として出されたものとなり、クオリティの低いものになってしまうのです。
ブレインストーミングは斬新なアイデアを生むための方法ですが、出されるアイデアにはメリットと同時にデメリットもあります。デメリットがあるからといって、生み出されたアイデアが全く役に立たないわけではありません。アイデアに含まれるデメリットを踏まえた上でアイデアを利用すれば、問題なく活用することができるはず。アイデアのデメリットを意識して、上手にアイデアを活用してください。
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