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根本的な「目的」に違いアリ!「ブレインストーミング」と「ディスカッション」の違いと役割

Shingo Hirono

2014/04/22(最終更新日:2014/04/22)


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by scarletgreen
 活発な発言が重要になる会議方法として有名な二つのスタイルが、ブレインストーミングとディスカッションです。ブレインストーミングとディスカッションは一見似たようなスタイルに見えるため混同されることも多いのですが、実はやり方も目的も大きく異なる全くの別物。

 では、ブレインストーミングとディスカッションにはどのような違いがあるのでしょうか。今回は、ブレインストーミングとディスカッションの違いについて説明します。

対立と協調

 ブレインストーミングとディスカッションは、それぞれまったく目的が異なります。ブレインストーミングの目的は、参加者が様々なアイデアを発言し、有益なアイデアもそうでないアイデアもすべて等しく取り扱うことで、より斬新なアイデアを見出すことを目的としているのです。ブレインストーミングの最終目的は、斬新なアイデアを数多く生み出すことであり、参加者はその目的に向かって活発な意見交換を行います。

 それに対しディスカッションは、異なる意見同士をぶつけ合いそれぞれの主張を繰り広げていくことで、どの意見が有益かの決着をつけることを目的としています。いくつもの主張の中から一つを結論にする場合もあれば、異なる二つの対立する意見同士をぶつけ合うこともあるのです。

 ブレインストーミングとディスカッションが大きく異なるのは、ディスカッションが異なる意見同士の勝敗を目指すものであるのに対し、ブレインストーミングでは異なる意見同士の相互作用を利用して有益な結論を目指すため、意見の対立は発生しないという点にあります。同じように活発な意見のやり取りが行われる点は共通していますが、対立と協調という点で両者には大きな違いがあるということを覚えておいてください。

批判的意見の取り扱い

 ブレインストーミングとディスカッションでは、批判的意見の取り扱いに大きな差があります。ブレインストーミングでは、基本的なルールとして他社のアイデアや意見に対して批判的意見を述べることは禁止されているのです。

 批判的意見が出ることで自由な発言を阻害する雰囲気が生まれてしまうことを防止するため、という理由によるものですが、批判的な意見が出されないおかげで発言者は臆することなくアイデアを提案できるようになり、通常であれば提案がためらわれるようなアイデアが活発に提案されるようになります。

 ディスカッションでは、相手の意見に対して批判的意見を発現するという行為は普通に行われます。相手の主張よりも自分の主張が優れていることを証明することがディスカッションの基本ですから、相手の矛盾や意見の欠陥を発見した場合は、積極的に批判することが正しい態度になるのです。



 活発な発言が奨励される、といったうわべだけを見てブレインストーミングとディスカッションを混同してしまうと、大きな失敗をしてしまいます。両者は全くの別物であり、同じような課題を扱っていても出される結果は全くの別物になるので注意してください。

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