もしこれからあなたがマーケティングを学ぼうと思ったら、何から始めるでしょうか。現在マーケティングという概念は大きく体系化されており、企業の経済活動における重要な役割を担っています。
また、直接的な利益を生み出す経済活動だけでなく、ソーシャルマーケティングと言われる社会問題解決的で非営利的なマーケティングのあり方も提唱されてきました。こういったマーケティングに関わる知識として、最初に身につけておきたいのはマーケティングの歴史です。最新のマーケティングを学ぶなら、まずはその系譜を知る必要があります。
マーケティングの起源はアメリカ
マーケティングの歴史の起源は、19世紀末ごろのアメリカだと言われています。マーケティングという概念は、農産物の流通問題を発端として誕生したといわれており、その後製造業と小売業との間の仲介役として台頭してきました。
しかし、現在でこそ市場を分析して顧客のニーズを掴み、売れる商品を作るといういわばクリエイティブでリーディングプレイヤーの位置づけであるマーケターも、当時ではメーカーと販売業者の仲介人という位置づけしかなく、否定的な見られ方もしていました。
マーケティングの発達過程
その後アメリカにおいて、マーケティングは加速度的に発展していきました。20世紀初頭になると大学でマーケティングに関する講義が開かれるようになり、1937年にはアメリカ・マーケティング協会(AMA)が設立されました。
1950年代にはジョーン・ディーンの製品ライフサイクルやウェンデル・スミスなどの市場細分化の理論など、今日のマーケティング論の礎となる提唱がされています。また、1960年にはエドモント・ジェローム・マッカーシーにより4Pが提唱されました。
フィリップ・コトラーの登場
そしてアメリカのマーケティングの父とも称えられる、フィリップ・コトラーの登場によってマーケティングは更に大きく変化していきます。
コトラーがマーケティングの領域に与えた影響はとても大きく、STP理論やマッカッシーの4P理論をさらに発展させた6P・7P理論なども発表しました。そして従来のマネジリアルマーケティングに留まらず、非営利組織の活動におけるソーシャルマーケティング理論も提唱しています。アメリカ国内だけでなく日本などの海外のマーケティングに与えた影響は計り知れません。
マーケティングの歴史は、19世紀の終わりにはじまり20世紀を通じて徐々に発展してきて、多くの人によって少しずつ理論化され、体系化されてきました。そしてフィリップ・コトラーという影響力の強い学者の存在も押さえておきたいポイントです。またマーケティングの歴史を学ぶ上で重要なロバート・バーデルズ博士の著書なども参考にしたいところです。マーケティングを学ぼうとするのであれば、そういった先駆者達の著作を読むところから始めるのが良いでしょう。
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