部下がスムーズに仕事を進めて行けるかどうかは、上司の指示の出し方にかかっています。上司の指示の出し方が適切なものであれば、部下はいち早く仕事を理解しスムーズに仕事を進めていけますが、上司の指示の出し方が不適切なものならば、部下は仕事をどのように処理していいのかわからず、仕事を進めることができなくなってしまうでしょう。
上司が指示をするときは、どのような点に注意すれば部下が仕事をスムーズに進められるのでしょうか。今回は、部下がスムーズに仕事を進めていくために知っておきたい仕事の指示の出し方について解説します。
1. 正しいやり方を説明する
仕事には正しいやり方や効率の良いやり方が存在します。あれこれと色々な事を教えるよりも、たった一つの正しいやり方を教える方が指示もシンプルなものになるため、部下がスムーズに仕事を進めていけるようになるのです。
また、仕事のやり方をマニュアルにまとめておくのも有効な方法。マニュアル通りの仕事というとネガティブな意味で使われることの多い言葉ですが、正しいやり方をマニュアル化しておけば、経験のない部下でもすぐに仕事の正しい進め方を理解することが可能になり、失敗なく仕事を進めていくことができます。
部下が成長して独自の方法や改善案を見つけ出した時は、それをさらにマニュアルに加えていくことで、より効率よく仕事を進められるようになるでしょう。
2. やってはいけないことを指示する
仕事の種類によっては、最高の効率を目指すよりも最悪の失敗を回避する方が重要な場合もあります。そんな時は絶対にやってはいけないことを特に念入りに指示しておくと、最高の結果は得られなくとも最悪の結果だけは回避できるようになるでしょう。
工場であれば、機械の安全な使い方を徹底的に指示しておくことが部下の命を守ることに繋がりますし、ガソリンスタンドや化学工場であれば、被の管理に細心の注意を払うように指示しておかないと大規模な火災が発生してしまう恐れがあります。
未熟な部下の犯した簡単なミスが、会社全体に広がってしまうことも珍しくありません。ミスの発生に最大の努力をすることが、最高の仕事の進め方になるケースもあることを覚えておきましょう。
3. 裁量権を与えてチェックする
最初に細かい指示を与えず、部下に裁量権を持たせる指示の出し方もあります。この方法を採用した場合、部下は独自の工夫や考え方で仕事を進めていくことになり、独創性や自主性を身につけさせる効果が生まれるのです。部下本人にも責任感や自覚が生まれるので、より真摯な姿勢で仕事に取り組むようになるでしょう。
ただし、部下がまだ未熟な場合は仕事が大きく道をそれてしまうことがあります。それを防ぐには上司が部下の仕事ぶりをチェックし、改善点や問題点を指摘しながら仕事を進めていかなければなりません。
どのような指示の出し方をするにしても、重要なのは上司と部下の間にある信頼関係です。信頼関係が無ければ、指示の出し方に工夫をしても正しく実行されないかもしれません。上司が部下を信頼し、部下が上司を信頼する関係ができて初めて指示が意味を持ってきます。
焦らずじっくりと信頼関係を築いていくのが、部下がスムーズに仕事を進めていくためには重要な取り組みです。
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