斬新なアイデアを思いつくためには、一つの物事を色々な切り口で考えて発想することが重要です。決まりきった切り口からは、決まりきったアイデアしか生まれません。一見使い古されたアイデアでも、切り口を変えて発想すれば、まったく異なるアイデアに生まれ変わることも珍しくないでしょう。
では、発想の切り口を増やすにはどうすればいいのでしょうか。今回は、発想の切り口を増やすために実践したいことについて解説します。
1. 置き換えてみる
あるものを別のものに置き換えたり、場所や時間を置き換えてみることでまったく別のアイデアを生み出す切り口になります。ある商品について考える場合、原材料をコストの低い物に置き換えれば低価格化が実現しますし、販売する場所を考えれば想定する顧客が大きく変化します。
時間を置き換えて考えてみれば、夏に売れるのが常識のビールを冬に売る、というアイデアも生まれるでしょう。置き換えが成功すればアイデアは新たな魅力を獲得し、今までにない斬新なアイデアが生まれるのです。置き換えを思考実験に組み入れることで新たな可能性をイメージしやすくなり、新たな切り口から発送することが可能になります。
2. 逆転させる
すでにあるアイデアでも、発想を逆転させることで斬新なアイデアが生まれます。逆転という切り口でアイデアをとらえれば、様々な場面で発送を生み出すことができるでしょう。
飲食店は「客が店に食事をしに行く」という基本的なアイデアから成り立っていますが、そのアイデアを逆転の切り口からとらえると「店が客に食事を届ける」という発想が導き出され、宅配専門の飲食店という新たなアイデアに結びつきます。
逆転の発想は様々なアイデアで役立つ思考法です。ちょっと見方を反対方向からのものに変えてみるだけで、切り口の数は大幅に増加します。
3. サイズを変える
アイデアにはそれぞれ想定している大きさがあります。サイズを大きく、あるいは小さくするという切り口からアイデアをとらえることで、斬新な発想が生まれるきっかけになります。
洗濯機は大容量で強力な製品が売れ筋ですが、逆転の発想で超小型でパワーが弱めの電気バケツを開発した結果、下着や靴下といった痛みやすい物だけを他の洋服とは別に手洗いで洗濯していた人々の間でヒット商品となりました。「洗濯は一度にまとめてするもの」という固定観念を逆転したことで生み出されたヒット商品の例です。
発想とはすでにある事実の中に潜む可能性を見つけ出す行為です。可能性を見いだせるかどうかは、正しい切り口で物事をとらえられるかどうかによって決まります。切り口を増やせば、それだけ正解に近づくことになり、アイデアの可能性も広がっていくでしょう。考え方を少し変えれば、切り口を増やすのは難しいことではありません。柔軟な思考で物事をとらえ、様々な切り口を探してみてください。
U-NOTEをフォローしておすすめ記事を購読しよう