斬新なアイデアを生み出す人たちを観察してみると、ある共通した思考プロセスからアイデアを生み出していることに気づきます。一見どうやって思いついたのかわからない斬新なアイデアであっても、きちんとしたプロセスにのっとって思考されたものである以上、第三者が同じような発想をすることも不可能ではないはずです。
思考プロセスとコツさえ知ってしまえば、斬新なアイデアを発送するのは誰にでもできる作業です。思考プロセスを学んで、アイデアの発想に役立てましょう。今回は、斬新なアイデアを生み出せる人に共通する思考プロセスについて解説します。
1. 関係性を逆転させてみる
アイデアの基本は、関係性の分析です。関係性が変われば、同じ性能や機能を持つものでも役割が変わり、その中から斬新なアイデアが生まれてきます。関係性を逆転させて考えることで新たな価値観が生まれ、斬新なアイデアのきっかけが掴めるのです。
「壊れない製品を開発する」というアイデアを逆転させると「壊れても構わない製品を開発する」というアイデアが生まれます。これは耐久性=価値という関係性を逆転させてみる思考プロセスであり、従来の価値観の概念を取り払うものになります。
「壊れても構わない製品を開発する」というアイデアは、「1回使用できればいい耐久性を備えた使い捨て製品」や「無理やり力を加えると壊れることで安全性を確保する製品」というアイデアに結び付けることができるのです。
関係性を逆転させるということは、今まで価値観が認められいなかったものに対して新たな価値観を付与する行為でもあります。逆転から生まれたアイデアを応用すれば、今まで価値のなかったものを活用できるようになり、低いコストで画期的な製品を開発することができるようになるでしょう。
2. 楽をする方法を考える
楽をしたり手間を省くためにはどうすればいいのか、思考プロセスに楽をするという要素を取り入れることで合理化や省エネにつながる斬新なアイデアを生み出すことができます。すべての技術の発展というものはおおもとを辿れば、いかに人間が楽をするのか、というスタートから生まれたアイデアがもとになっているのです。楽に移動をするために乗り物が発明され、労働を簡単にするために作業工程の見直しや新しい道具が開発されてきたのです。
合理化とは無駄を省く行為と思われがちですが、余計な仕事を減らすことで労働者の負担を軽減するものでもあります。一人の人間の作業負担を増やして人件費を削る行為は合理化とは呼べません。それぞれの仕事を分担し、熟練したスキルを身につけさせることが本当の意味での合理化にあたります。どうすれば楽ができるのかということを念頭に置いて発想することで、よりスマートで合理化を実現するアイデアに結びつくでしょう。
「必要な道具を手の届く範囲に置く」「まとめてできる作業は一度で済ませる」といった単純なアイデアでも、思いつくのは意外と難しいもの。斬新なアイデアとは思いもつかないようなアイデアではなく、「複数の問題を一度に解決する」ようなアイデアです。難しいことや思いもつかない発想である必要はありません。効果的で実用性のあるアイデアこそが、斬新なアイデアといえるでしょう。
U-NOTEをフォローしておすすめ記事を購読しよう