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企画書に「ビジョン」を明確に提示することで得られるメリットと適切な書き方

Shingo Hirono

2014/04/17(最終更新日:2014/04/17)


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by marfis75
 良い企画書に共通している事実といえば「ビジョンが明確に提示されている」ことです。ビジョンが明確に提示されていることで、企画書が有意義なものになり読む人が理解しやすく実用的な企画書に仕上がります。

 では「ビジョンを明確に提示する」とは、具体的にはどのようなことなのでしょうか。今回は、ビジョンを明確に提示する企画書の書き方について解説します。

ビジョンとはなにか

 ビジョンを明確に提示するためには、そもそもビジョンがどのようなものかを知らなければなりません。企画書におけるビジョンとは、企画が目指す理想と将来像を意味する言葉です。ビジョンを明確に提示するに提示することで理想とする状態が明らかになり、どのような状態を目指して企画を進めていくのかが、はっきりとした形で理解できるようになります。

 また、企画を実現すれば当然未来に何らかの影響を及ぼします。ビジョンとは企画の結果として実現してほしいと望んでいる未来のあり方であり、望ましい将来像でもあるでしょう。企画を実現させてこのような未来を実現したい、と示すことがビジョンであり、企画に対する認識を深めるためには必須の要素です。

ビジョンが企画の価値を決める

 ビジョンを明確に提示するということは、企画の理念を示すことでもあります。理念は人を動かすための精神的な原動力であり、進むべき方向を示す物でもあるのです。理念に基づいて行動することで企画は、よりビジョンに近づいていくでしょう。ビジョンが理想的なものであればあるほど企画を実現したいと考える人は増え、実現したいと考える賛同者が集まります。ビジョンに社会的な意義を持たせれば、損得勘定を超えて企画に協力してくれる人も現れるはずです。

 ビジョンとは、企画がどのようなものであるのかを示すと同時に、企画にどれだけの価値があるのかを提示するものでもあります。崇高なビジョンを持った企画は高い価値を持った企画になりますし、ビジョンが取るに足らないものであれば企画は実現する値打ちのないものになってしまうでしょう。

ビジョンは理想と現実の両方を兼ね備えたものであるべし

 ビジョンに理想は必要ですが、理想だけのビジョンは実用性が無く、メンバーの士気を奪ってしまいます。始めたばかりの会社なのに「世界一の売上高」というビジョンでは身の丈に合ったビジョンとは言えません。最終目標として世界一という大きな目標を目指すのはいいのですが、あまりにも遠く離れた目標であるために社員の士気を奪ってしまうかもしれないのです。

 ビジョンの現実性を考えた場合、まずは地域シェア、国内シェアといった身近なレベルを目標に設定し、現実的に達成可能性のあるビジョンを提示するように書き方を工夫してください。


 ビジョンは企画の意図や願望が込められたものではありますが、夢とは違います。ビジョンは実現に向けて進んでいくためのものであり、単なる理想ではありません。大きなビジョンを描くのは構いませんが、ビジョンの実現までの道筋を提示できなければ賛同者は集まらないでしょう。理想と現実のバランスを考え、人々の気持ちを集めるようなビジョンを提示するのが、意義のある企画書の書き方です。

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