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コトラーが提唱したソーシャルマーケティングの概念

Kazuhiko Tanabe

2014/04/16(最終更新日:2014/04/16)


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by mikebaird
 フィリップ・コトラー氏はアメリカの経営学の権威であり、現代マーケティングを語る上で欠かすことのできない人物です。彼はソーシャル時代のマーケティングについても言及しています。彼がSTP理論などマーケティングの領域に与えた影響力は計り知れません。そのコトラーが提唱したソーシャル時代のマーケティングについて書いていきましょう。

非営利目的のマーケティング

 ソーシャル時代のマーケティングは、主に本来型のマーケティングであるマネジリアルマーケティングとは別に提唱されたマーケティングです。マネジリアルマーケティングは営利を目的としており、逆にソーシャル時代のマーケティングは非営利を目的としてた社会貢献的なマーケティングが隆盛するだろうというものです。これまでマーケティングの手法が扱われなかった分野にもその手法を活かしていこうという取り組みともいえます。

ソーシャルマーケティングの領域

 従来型のマーケティングは利潤や利益を追求する組織が対象だったのに対して、ソーシャル・マーケティングが対象となる非営利組織には、学校や病院、公共団体や政治組織などがあります。こういった団体や組織を中心にマーケティングの力や知識を駆使してそれらが持つ問題や難問を解決していこうという取り組みで、たとえば難病に対する偏見や知識不足やDVや禁煙の撲滅などをマーケティングのスキルによって解決していこうというのがソーシャルマーケティングの概念です。

社会問題解決という発展的取り組み

 企業が利潤を求め、大量に商品を売り出し、消費者もそれを大量に購入し豊かになるという発展的段階を過ぎれば、人は次の段階にステップアップしていきます。すなわち自分の利益や充足だけでなく、第3者や地域、社会、環境、または未来に向けての影響を考えるという段階です。高度経済成長時代の公害問題や大量消費がもたらす問題、モラルや倫理観に対する配慮など今まで取り組めなかった高度な領域にも関心が及ぶようになります。それが具現化されてきたのがソーシャル・マーケティングではないでしょうか。市場の需要やニーズを導き出すマーケティングの理念は社会的なモラリティの追及や問題解決のツールとして扱われはじめています。

まとめ

 マーケティングの父であるフィリップ・コトラーは社会との関わりを重視し、その中で起きている解決すべき問題の取り組みとしてソーシャル時代のマーケティングの概念を語っています。営利目的のマネジリアルマーケティングに対立するもしくはその発展的なマーケティングの概念として是非覚えておきましょう。

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