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多数の意見を取り入れる!プロジェクトマネジメントでの計画立案を成功させる方法

Kazuhiko Tanabe

2014/04/22(最終更新日:2014/04/22)


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by adrimcm
 プロジェクトマネジメント(Project Management)「PM」とは、プロジェクト管理の中で目標を達成するために人材・資金・設備・物質・スケジュールなどを調整し、全体の進歩状況を管理する手法のことです。別名、モダンプロジェクトマネジメントと呼ばれています。PМは1950年代後半に米国防総省が大規模プロジェクトを管理するため、マネジメント手法を体系化したことが始まりです。その後、大学や研究機関で研究を経て現在ではアメリカの非営利団体PМI(Project Management Institute)が「PMBOK」としてまとめた知識が、事実上の標準として世界中の様々な分野で受け入れられています。

PMBOKでのマネジメント

 PMBOKでは、プロジェクトを遂行する際に考慮すべきこととして、スコープ・時間・コスト・品質・心的資源・コミュニケーション・リスク・調達・総合管理の9つの知識エリアという観点で、マネジメントを行う必要があるとしています。プロジェクトの管理は企業の実務経験のあるベテラン社員が今までは各活動を指揮していましたが、PМはベテラン社員に頼らずプロジェクトマネージャーが活動の立案や注意点を具体的に定めています。様々なプロジェクトに応用できるような内容になっているため、標準プロセスに通じたうえで各マネージャが工夫できる余地も大きいのです。日本ではIT分野のマネジメント手法だと思われていますが、あらゆるプロジェクトに応用可能な手法です。

成功するプロジェクトと失敗するプロジェクト

 PMBOKを参考にして活動計画を作成・立案している組織は多いですが、各組織の事情に合わせて開発規模により計画書様式を変えたり、研究と開発で計画書様式を変えたりと工夫しているようです。その中の成功プロジェクトと失敗プロジェクトでは、活動計画の立案・実行に差があることが確認されています。また、組織には以下のような仕組みが存在していました。

・過去実績をベースに根拠ある工夫見積、日程見積を実施する。
・基準となる計画を元に部門別に活動を詳細化し関係者が使える形にする。
・計画に対して関係者の明確なコミットがある。
・基本的な情報教諭と関係者間の調整を行うこと。

 計画書の中身だけではなく、計画を成立される組織の仕組みを整える必要があります。
さらに、失敗事例として根拠や裏づけが薄く実効性を伴わない立案や計画、関係者のコミットを得ていない計画、場当たり的な対応しかできていない立案や計画などがあります。

 また、成功例では計画に対するレビューを担当部門長が行ったり有資格者が行うなど、
レビューが有効に機能して失敗を未然に防いでいることも見逃せません。時間が無くてレビューがうまく出来ない組織は、計画の不備に起因した手戻りにかかる無駄な時間のことを考慮するとよいでしょう。

成功するプロジェクトのための計画書作り

 現在は、少量多品種・短納期・他社製品との差別化が企業には求められています。プロジェクトが成功するための立案や計画書作りが当然必要になってきます。計画書は、「根拠のある見積」、過去の実績をもとに活動を細分化し工数や日数の見積やリスクを分析し根拠を示すこと。「計画作成」、スキルと経験を持つ者が作成し過去のデータの分析で見積精度を安定させ、開発に関与する各部門の活動計画を統合かつ整合性をとり、各部門に承認をもらうこと。「有識者レビュー」、スキルと経験を持つ者がレビューを行い、計画書の作成者の経験不足をカバーして、抜け濡れのない実効性のある計画とします。

 PMをレビューに参加させている組織もあります。「関係者のコミット」、開発に関与するメンバーから作成した計画についてコミットを得なければならないので、問題が発生した際はリソース調整や決定を行う仕組みを作り、追加リソースの要員補充には戦力として使えるまでには時間がかかるので、開発機関が短い場合はリカバリープランに対する意思決定は送球に行うようにします。

 プロジェクトマネジメントの活動計画や立案は、過去の様々なプロジェクト管理の知識を考慮し整理分析して制声へと導いていくことが望まれるのです。

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