ロジカルシンキングとは論理的思考のことです。つまり物事を筋道を立てて論理的に考えることが、ロジカルシンキングです。物事を筋道を立てて段階的に判断していくポイントは、根拠と結論を「だから」や「なぜなら」で繋げることです。
そして、根拠と結論を繋げる技法には、「演繹法」と「帰納法」の二種類があります。ここでは、この二種類の技法を含む代表的なロジカルシンキングの技法を紹介して行きます。
演繹法
演繹法とは、事実や一般的な法則から結論を導き出すやり方のことです。演繹法は 「〇〇だから、××である」という論理を繋いでいき、結論を引き出す方法のことです。代表的なアリストテレスの三段論法を以下で紹介します。
・大前提 すべての人間は死すべきものである。
・小前提 ソクラテスは人間である。
・結論 ゆえにソクラテスは死すべきものである。
このように論理を繋げていき推論を重ねていく技法で、論理がすっきりとまとまり簡単なため、一般的に論理というとこの演繹法を指すことが多いです。
帰納法
帰納法は、多くの事実から類似点をまとめ上げることで結論を引き出すという論法のことです。帰納法は複数の事実を元にして論理を展開するために、客観的で説得力のある理由付けができるようになります。ただし、観察した事実が適切でなかったり少なかったりした場合、むりやり結論を引き出そうとすると論理に欠けることがあります。
論理を組み合わせるいろいろな技法
ロジカルシンキングの演繹法と帰納法を組み合わせて、ツリーのように論理を構成する技法をロジックツリーやピラミッドストラクチャーと言います。
ロジックツリー
ロジックツリーは、ツリーのトップにある論点をツリーの下に行くにしたがって細かい論点に分けていき問題の構造を明らかにします。この技法は、問題の原因を探すときに威力を発揮します。ただ、ツリーを三段以上の複雑なものにすると理解力が失われがちになるので、三段くらいのシンプルで本質をついたツリーを作るのがポイントです。
ピラミッドストラクチャー
ピラミッドストラクチャーは、下から上にツリーをさかのぼり理由をツリーの上に構成したものです。コンサルタントの報告書は、この技法で構築されています。
ロジカルシンキングの代表的な五つの型
ロジカルシンキングにおける代表的な型は以下の5つです。
1.MECE/ロジックツリー
論理的に全体を把握したい場合に使用すると、複雑な問題をシンプルに変えます。
2.マトリックス
情報の整理や分析によく使われます。代表的なものが、SWOTです。
3.フロー図
作業過程や因果関係などの動的な動きの全体を流れでとらえ構造把握や問題解決に役立てます。
4.関係図
代表的なものに競合・売り手・買い手・新規参入・代替品という五つの力を分析することで、業界の競争関係や収益構造の把握が容易になります。
5.仮説思考
論点・課題→仮説を立てる→仮説と適切な枠組みに沿った情報収集→仮説の検証・修正→結論により、早く良い結論にたどりつくことができます。
ロジカルシンキングで問題の本質をとらえて効率的に解決策を導き出すためには、以下の4つの段階を踏むことで素早く良い解決策を導きだすことが出来ます。
1.問題の特定
2.問題箇所の特定
3.原因分析
4.解決策の立案
ロジカルシンキングを適切に用いれば、ある程度のアウトプットにたどり着くことができます。ロジカルシンキングは最初は難しく感じるかもしれませんが、慣れて上達してくると論理のセンスや創造性を生み出すベースになってくれるものです。
U-NOTEをフォローしておすすめ記事を購読しよう