会社に何か改善して欲しいことを提案することが、企業人にはあります。自発的に提案するケースのほかに、会社や所属部署の上司から「何か提案するように」と求められるケースもあるでしょう。その場合はいわゆる「ネタ探し」をしなければなりません。どうやってネタを考えたらいいか、実際に改善の提案をする場合、注意すべき点はどこかについて話していきます。
できるだけ身近なところからネタを探す
会社への改善要求というと範囲が広すぎて、かんたんにネタは思いつかないでしょう。ですから、まずはスケールを最小化して、自分の身近なところから考えてみることをおすすめします。
日々の仕事を遂行しながら、「ここを改善してもらえれば、より仕事がしやすくなる、より効率的に仕事が進められる」と感じられるところを見つけるのです。提案の締め切りが1週間後なら、そうした意識を持ちながら、1週間仕事をするといいでしょう。「こんな小さなことでいいのかな?」と考える必要はありません。小さな改善の積み重ねが、セクションや会社の業績向上につながっていくのです。
あるいは、小さなネタをヒントにして、より大きなアイデアが生まれることも大いに考えられます。どんな小さな思いつきでもメモして、それをヒントにネタを考えましょう。
他者からの情報からネタを考える
次に、少し視野を広げて、他者から情報を得る努力をするといいでしょう。身近なところでは、同じセクションの他のスタッフからの情報です。情報と言っても同僚に「何か良いネタはないかな」と相談して得るのではありません。提案を上から求められる場合、自分1人ではなく、セクションの他のメンバーも同様のケースがほとんどでしょう。みなネタを考えているのですから、教えてくれるはずがないのです。
そうではなく、観察による情報収集。ほかのスタッフの仕事ぶりを観察することで、改善すべきポイントを見つけるのです。範囲をさらに広げて、他のセクションを参考にしてもいいでしょう。
それらとは別に、意外にヒントとなるのが、テレビや映画の企業ドラマや企業小説です。そこに描かれているシステムなどを、自社と比べてみることによって、改善すべき点が見えてくることがあります。そういう目でドラマを見たり、小説を読んだりするのも、また違った楽しみ方になるのではないでしょうか。
改善要求を提案する際の注意点
最後に、注意点について簡単に触れておきます。改善要求が労働条件、つまり給与や休暇、福利厚生などに関するものの場合、思いつきではなく、きちんとした論理的裏づけをしなければいけません。思いつきだけで提案してしまうと、「独りよがりのわがまま」のように受け取られてしまいかねないからです。
また、改善するために経費がかかる要求の場合は、提案に見積額を盛り込む必要があります。おおよその金額でいいので、調べておくようにしましょう。
小さなネタが大きな展開をすることも少なくありません。注意点を参考にして、自信をもって提案することをおすすめします。
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