仕事が覚えられないというわけではなく、日常業務はこなせているのに、なかなか成長しないという人が少なくありません。その原因をひとことで言うなら、「現状維持に満足してしまって、克己心を持たない」ということになるでしょう。では、仕事の成長が遅い人に共通する特徴はどういうところなのか、どのように意識改革すれば成長できるのか考えてみましょう。
1. 「成長する喜び」を知らない
様々な共通点の中で第一にあげなければならないのが、「成長する喜びを知らない」という特徴です。分かりやすい例を挙げれば、スポーツ。学生時代になんらかのスポーツをした人なら、「もっとうまくなりたい、もっと速くなりたい、もっと強くなりたい」というモチベーションで練習に励んだ経験があるでしょう。陸上競技や水泳なら、目標タイムを設定し、それをクリアしたときに「自分の成長」を実感し、喜びを味わうわけです。
人間にとって「喜び」ほど、大きな動機になる感情はありません。成長することの喜びを知っている人は、「もっと成長したい」という意識を自然に持てます。ところがそうでない人は、成長することに対する意欲を持つことができない。そのために仕事の成長が遅いということになるわけです。自分で経験したことがなくても、「成長は喜びを生む」という意識を持つこと。これが出発点と言っていいでしょう。
2. 自己分析力が不足している
次に、「自己分析力が不足しているために、正確な現状認識ができない」という特徴が挙げられます。「自分は仕事の成長が人よりも遅いな」と感じても、思考がそこでストップしてしまうのです。そうした自覚を持ったときに、「どうして遅いのか」「どうすれば成長できるのか」を考えてこそ、成長できるわけです。ところがそうした思考をしようとしない、したとしても正確な自己分析ができないのが、成長の遅い人の共通点と言えるでしょう。
「自分に欠けているものは何か。人より劣っているところはどこか」あるいは「成長するための自分の強みは何か」を考える、これが自己分析です。それをきちんとすることによって、「どうすれば?」が明確になるでしょう。自己分析をして現状をしっかり認識すること、これが成長への扉を開く方法です。
3. 目標を持とうとしない
先ほども触れましたが、スポーツでは明確な目標を設定して、それを実現するために努力します。数値目標でなくても、たとえば「レギュラーになりたい」というような目標設定の仕方もあるでしょう。
これは仕事も同様です。数値目標を立てやすい職種でなければ、「1年後にはこのレベルの仕事ができるようになりたい」とか「5年後にはここまでキャリアアップしたい」あるいは「スキルアップのためにこの資格を取りたい」というような自己目標を立てること。そして、その目標を実現するために努力すること、これがもっとも有効な成長のための方法です。そして、それが実現したときに感じる「成長の喜び」が、さらなる成長のためのモチベーションになるのです。
一度成長の喜びを実感すれば、それが次の目標設定につながり、さらに成長できる。このプラスの連鎖に身をおくための意識改革が、何よりも必要と言っていいでしょう。
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