アカウントエグゼクティブ・アカウントプランナー
営業と企画営業の違いを、現在明確に区分するのは難しいかも知れません。営業職の固定取引先回りなどは簡単に顔合わせをして挨拶程度を行い、年中ある程度決まったルーティーンワークとして業績もそれほど変動せず安定取引先として定着している業界・企業・会社は、20年程度前までは多数ありました。
現在のように産業形態が比較的流動的で業界・各企業・会社の競争力が高まると、当然のように従来の営業形態では顧客を失っていくので、日本でもバブル景気がはじけた頃から必然的に欧米からアカウントプランナー(企画営業)という言葉が翻訳され日本語として使われてるようです。
企業間競争力と企画営業
景気が悪化し企業の業績が落ちると、企業の中で英知を尽くして顧客のニーズを求めそのニーズや条件に合致させることによって顧客を維持して増やしていきます。そうする企業努力をすることによって必然的に業界の競争力が高まってくるので、より企画営業力が必要となります。
販促物などの付加価値物品すら、顧客へのアンケート・質問などを行うと千差万別で個人により適した物品が発生してきます。消費者のその深層心理を追及しそれらの付加価値すら、そのご時世にあった顧客のニーズに合ったものを提供できるかという課題も企画営業のカテゴリーに入ります。その他、仕入れ品・在庫数・営業目標などによる商品と商品の組み合わせによる値引き(割安感)を行うと、企画側(営業側)から今度は条件を提示できるというメリットも発生します。
一部では終身雇用制の形態が残っているところもありますが、企業内で終身雇用制が完全になし崩しになっているところは、従来の営業と呼ばれる言葉のイメージより企画営業と呼ばれるイメージがよりフィットしているのではないでしょうか。競争力(企画営業力)なしでは企業の存在自体が危ぶまれるでしょうし、英知を使い、営業をプランニングし顧客のニーズに合致させる企業努力を行わないと、収益も営業利益も減少していくのは当然の結末となることでしょう。
営業と企画営業の違い
実際営業職を10年以上経験した人にとって、営業というイメージはイエスマン的、企画営業というイメージはアクティブな仕掛けプランニング的です。感覚的に前者は受動的、後者は能動的な違いがあります。
企業間で競争力が発生すると、企画側のプレッシャーは一層強いものとなりますが仕事のやりがいという点において経験上、企画営業の方がはるかにあります。固定給・歩合制という点でも、より後者の方が現在の企画営業職に多数である事実も考えると、仕事に向かうモチベーションも高まり現在の比較的流動的な産業形態から営業という言葉自体が死語に近づき、企画営業という言葉が主流になりつつあるのではないでしょうか。
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