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組織における「企画職」が果たすべき役割【企業と顧客双方の利益を考える】

Shingo Hirono

2014/04/10(最終更新日:2014/04/10)


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by albertopveiga
 会社が一丸となって活動を行っていくためには、企画が重要な役割を果たします。企画が無ければ組織活動をすることは不可能ですし、企画の出来不出来によって作業効率も現れる結果も異なってくるでしょう。

 企画が組織内で果たす役割を理解することで活動全体に対する理解が高まり、より質の高い仕事をすることが可能になるのです。今回は、組織における企画職の役割について解説します。

企画職が進む方向を決める

 企画職が提案した企画が採用されることから、組織の活動は始まります。言い換えれば企画職が企画を提案しなければ、組織は活動を開始することができません。企画職は組織全体の活動方針を企画という形で提案し、進むべき方向を指し示す重要な役割を担います。組織が大きくなればなるほど役職や部門は細分化し、全体の意思統一が困難になっていくのです。

 企画職は組織全体にコンセプトを提示することで目的の共有と意思統一を実現し、組織の力を企画の成功に向けて一つにするという大切な役目を持っています。曖昧で分かりにくい企画を提示した場合、組織の構成員の間で誤解やミスが生まれてしまい、良い結果に結びつくことができません。誰にでもわかりやすい目標を示し、すべての人間が間違いなく理解できる目標を提示することが、企画職の重要な仕事です。

企画職はニーズを調査する

 顧客が潜在的に持っているニーズを調査することも、企画職の大事な仕事です。企業が商品を開発する場合、顧客が潜在的に持っているニーズに応えた商品を開発することが、企業利益の増大につながっていきます。企画職は顧客からの聞き取りや市場調査などの手法を用いて潜在的なニーズの把握に努め、ニーズに応えるような商品開発の規格を提案するという役割を担います。

 様々な分析・調査は企画職には必須のスキルであり、最も重要な役割の一つです。企画職はいわば企業と顧客とをつなぐパイプ役であり、顧客の利益と企業の利益の双方が最大化するように努力する仕事といえるでしょう。

企画職はアイデアを提案する

 企画職はアイデアを求められる仕事です。アイデアとは単なる発想や意見ではなく「複数の問題を一度に解決できるような提案」を意味します。顧客にだけ、あるいは企業だけに一方的な利益が生じるような提案はアイデアとは呼びません。関わる全ての項目に対して、問題解決が実現するような提案のことをアイデアと呼ぶのです。

 例えば、商品の改良は顧客にとっては使い勝手がよくなり、企業にとっては人気が高まって売り上げが伸びるという形で双方にメリットが生まれますが、価格の値上げや品質基準の引き下げは企業にだけメリットが生まれるのでアイデアとは言えません。

 アイデアを出すのは大変な作業ですが、良いアイデアが浮かべば状況は大きく好転します。企画職は常にいろいろな物事に関心を持ち、アイデアのもととなる情報を収集しておくべきでしょう。


 企画職は組織活動の最初から最後まですべてにかかわる仕事です。活動の中心となる役割を担う重要な仕事ですから、企画職の能力によって組織活動の成果がきまるといっても過言ではありません。企画職を担当することになった時は、常に組織全体に気を配り、企業と顧客双方の利益を考えながら活動する姿勢が求められるでしょう。

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