マーケティング用語に、「ロイヤリティ」というものがあります。英語では「loyalty」と表記され、忠誠、忠実などと訳されます。似た言葉に「royalty」という言葉があり、日本語表記は「ロイヤリティ」で同じですが、こちらは使用料などと訳され、マーケティング用語とは関係ありません。また、ロイヤリティは、ロイヤルティと表記されることもあります。このロイヤリティとは何を意味するのでしょうか。
1. ロイヤリティは顧客との関係性を表す指標
マーケティングでよく言われるのは、「顧客ロイヤリティ」という言い方です。顧客の企業やブランドに対する忠誠心という意味になります。忠誠心というとわかりにくいですが、顧客がどのくらいその企業やブランドを好きかという指標です。例えば、プラダのバッグが好きで、バッグはプラダしか買わない!という顧客がいると、その顧客ロイヤリティは最高に高いということになります。また、プラダでもグッチでもよく、お買い得な方を選ぶという場合は、その顧客ロイヤリティはそれほどは高くないと言えるでしょう。
このように、どの程度その企業やブランドを好きで優先的に購入するか、という指標がロイヤリティです。そして、この顧客ロイヤリティが高ければ、リピート率が高まることとなり、一定の売上が見込めることとなります。よって、売上を安定的に維持するためには、一旦購入した消費者の顧客ロイヤリティをいかに高めるかということが重要になるのです。
また、最近ではロイヤリティに似た言葉にエンゲージメントという言葉があります。これはインターネットの普及とともに使われ始めた言葉で、ロイヤリティをさらに発展させて、顧客と企業がお互いに関係を深めるという意味を持つ考え方です。
2. 顧客ロイヤリティを高めるマーケティングとは
では、顧客ロイヤリティはどうしたら高まるでしょうか。消費者は、最初からある企業やブランドに固執しているわけではありません。まずは企業やブランドを知り、その製品やサービスを使って、初めてその良さを知ります。そして良い商品がたくさんある場合、上記のプラダやグッチのように、良い商品の中でお買い得な方を選択する、というのが消費者の効率的な選択となります。
しかし、ここでプラダが購入経験のある顧客に対しては10%引きで販売するとしましょう。すると、迷っていた消費者は、お買得になったプラダを購入します。このような方法が顧客ロイヤリティを高めるマーケティングです。また、最近多くみられる会員制のポイントカードなどもこの発想と言えます。たまったポイントを使ってもらうことでリピート率を高め、顧客ロイヤリティを高めているのです。
さらに、購入金額によって会員をランク付けし、ランクが高い顧客に対する割引率を上げたりする手法もよく見られます。これも顧客ロイヤリティを高める手法です。
このように、顧客を満足させることで顧客ロイヤリティを高めるというのも、マーケティングの一つの目的なのです。
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