ファシリテーションとは、議論に対して中立的な立場で深い議論がなされるように、会議の進行のみならず、参加者の共同を促進させることを指します。会議やミーティングといった場に解ら図、日常生活での組織コミュニケーションにおいても、ファシリテーションを活用することができるのです。
今日においては、自分一人で成し遂げられる仕事は極めて少なくなってきました。チームでアイデアを出し合い、協力することで目標が達成できるのです。そのような中で、ファシリテーションはチームを主体的かつ創造的なものにする上で、不可欠なスキルとなります。そこで、今回はファシリテーションの基本的なスキルとその身につけ方に関して学んでいきたいと思います。
ファシリテーションの基本的な役割
ファシリテーションの基本的な役割は大きく3つに分けることができます。
1. 話を聞き出す
参加者から会議の議題に沿った多様な意見を聞き出し、それを模造紙やホワイトボードなどに書き出すことによって、全体像を可視化し、参加者全員の共通認識を作り出します。ファシリテーターは受動的に聞くのではなく、能動的に聞き出すことが大切です。
2. 話を収束する
参加者から自由に出た多様なアイデアや意見を、会議の議題に沿って選び出し、統合します。そして、決定した事項や次回の会議で議論しなければならない事項をまとめ、次回までの課題や役割分担を明確にするのです。
3. 合意形成をつくりだす
話を聞き出し、収束することを通して形成された共通認識は、すべてが実現できれば良いですが、さまざまな制約条件もあり実現することが不可能であることも少なくありません。そこで、何を選択し、何を取り除くのかが重要になります。
必要な基本的なスキルと身につけ方
1. 発言を掘り下げる
参加者の意見に関してもっと情報を引き出そうとする際、または深く自分の意見を考えてもらうときに掘り下げるスキルを活用します。掘り下げることによって、議論の質が高まり、深みが増すという効果が得られるでしょう。掘り下げるためには、相手の視線にあわせて相づちを打つと同時に、参加者が話す内容に対して「なぜそう思うのですか」など議論を深める質問をすることが重要です。
2. 分かりやすく言い換える
分かりやすく言い換えるとは、参加者が出したアイデアや意見をファシリテーターの言葉でもう一度簡潔かつ平易に言い直すことです。こうすることで、発言者が発言内容について確認するとともに参加者の理解を深めることができます。分かりやすく言い換えるためには、「発言者さんがおしゃっていたことは、こういうことでよろしいですね」などと限りなく発言者が述べた意見を変えたりすることはせずに、質問することが重要です。
ファシリテーションのスキルは、どのような立場の人でも養っておいたほうがよいものです。まずは日常生活で練習して、自分なりのファシリテーションスキルを身につけていきましょう。
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