
職場でお世話になった上司や同僚が、栄転することを経験した人もいるのではないでしょうか。
栄転とは、部署異動により、高い地位に就くことを意味します。
もし周りの人が栄転するならば、栄転のお祝いの言葉をかけたいものです。本記事では、栄転の意味や、お祝いのメッセージの例文を紹介していきます。
- そもそも栄転(えいてん)とはどういう意味?
- 上司が栄転する際に知っておきたいマナー
- 上司や同僚が栄転したときに贈りたい、お祝いのメッセージ例文
そもそも栄転(えいてん)とはどういう意味?

栄転のお祝いのメッセージを紹介する前に、まずは、栄転の意味をご紹介します。
栄転と転勤、昇進の言葉の違いがわからない人はぜひ参考にしてください。
栄転の意味
まずは、「栄転」の意味から確認していきましょう。
栄転とは「職務や職場が、以前よりもよい位置に移ること」です。担当する仕事や勤務する職場が、よいところに変わるという意味です。
多くの場合、会社の中心となる業務に携わったり、会社を代表する部署に異動したりする際に使われます。
また、望んでいた部署に異動することになることも「栄転」と表現することもあります。
栄転と転勤の違い
栄転と転勤の違いがわからない人もいるのではないでしょうか。
転勤とは、「勤め先を転じる」と書きます。つまり、働く場所が変わることを転勤といいます。
転勤は、引っ越しを伴うことが多く、働く場所だけではなく住む場所もかわることが多いです。
栄転には「以前よりも良い位置に移る」というポジティブな意味がある一方で、転勤にはポジティブな意味はありません。
栄転と昇進の違い
次は、栄転と昇進の違いをご紹介します。
栄転と昇進はどちらもポジティブなイメージがある言葉です。
栄転と昇進の違いとしては、部署が移るかどうかが関係しています。
栄転は働く場所が変わる場合が多いです。一方昇進の場合は、同じ部署や支店の中で地位が向上することを指します。
- 栄転:職務や職場が、以前よりもよい位置に移ること
- 転勤:勤務地が異動すること
- 昇進:(同じ部署や支店の中で)地位が向上すること
上司が栄転する際に知っておきたいマナー

これまでよりもよいポジションになる「栄転」は、おめでたいこと。上司や先輩、同期が栄転する場合にはぜひお祝いをするといいでしょう。
次は、上司が栄転する際に知っておきたいマナーをご紹介します。
栄転祝いは知らせから1週間以内に用意する
上司が栄転する際に知っておきたいマナーの1つ目は、栄転祝いは知らせから1週間以内に用意することです。
上司が栄転するという知らせは、突然来る場合が多いのではないでしょうか。お世話になった大切な上司がいなくなってしまうことを悲しく思う人もいるでしょう。
しかし、お世話になった部下として、上司を華々しく送り出してあげたいもの。
栄転祝いは、上司の栄転を知ってから1週間以内を目安に用意するべきです。栄転を知ってから、何週間もたった後に栄転祝いを渡すと「重視されていない」「後回しにしたのだな」と思われてしまう可能性もあります。
お世話になった上司だからこそ、別れのときは感謝の気持ちをこめて送り出したいものです。お祝いをする時間がとれなさそうであれば、まずはお祝いのランチを軽くする、簡単な贈り物だけでも用意するなどして、感謝の気持ちを伝えることがおすすめです。
また、「転勤」の場合、栄転なのか左遷なのかの判断ができない場合は、お餞別の形で表書きを「御礼」と記します。
上司や目上の人に現金を贈るのは失礼になるため、基本的には現金ではなく、栄転祝いの記念となる品物を贈ることをおすすめします。
海外赴任の場合は現金を送るのもよい
上司や目上の方に現金を贈る事は失礼にあたるとよく言われます。しかし海外赴任の場合には現金を贈るのもOKだとされています。
金額は、基本的には5千円から3万円程度が一般的です。
栄転の場合は現金のほか、商品券を渡すこともあります。
職場のメンバー一同として贈り物を贈る場合には、記念になるようなものや、実用品、趣味の物などが喜ばれるでしょう。
- 栄転祝いは知らせから1週間以内に用意する
- 基本的には贈り物を送るが、海外赴任の場合は現金を送るのもあり
- 栄転祝いのメッセージを送る
上司や同僚が栄転したときに贈りたい、お祝いのメッセージ例文

上司が栄転する際に知っておきたいマナーをご紹介しました。
栄転祝いは早めに用意する必要があると伝えましたが、感謝の気持ちがこもっていなければ意味がありません。
次は、上司や同僚が栄転したときに贈りたい、お祝いのメッセージ例文をご紹介します。
心のこもったメッセージを送って、お世話になった感謝の気持ちを伝えましょう。
基本のメッセージの例文
栄転祝いを受けた際には、まず栄転を祝うメッセージを贈りましょう。
栄転を祝うメッセージを書く際は、相手に祝福を送る言葉や本文、今後新しい場でどのようなことを期待しているのか、体への配慮などを文章に加えましょう。メールの本文には、もっと具体的なエピソードを合わせて付け加えると好ましいです。
さらに、その先輩と過ごした特別な思い出があれば、そのことに関する感謝の気持ちを加えることをおすすめします。
栄転を祝うメッセージを書くことで、自分にしか書けない気持ちを伝えましょう。
【栄転祝い】基本のメッセージの例文
- 御栄転おめでとうございます。新人の頃から〇〇さんには大変お世話になりました。先輩がいなくなるのは寂しいですが、今後ますます活躍をお祈りしています。
- この度の御栄転、心よりお慶び申し上げます。今後も素晴らしい手腕を発揮されることと期待しております。
- この度○○にご昇進されたとの事、心から祝意を表します。今後は今までより格段にご多忙になられると聞きました。くれぐれもお体にはご留意の上、ご自愛ください。
- 御栄進おめでとうございます。御努力と情熱の賜物であると心からお祝い申しあげます。今後も大きな飛躍をお祈り申し挙げます。
- 御栄転おめでとうございます。またお仕事を御一緒できるなんて光栄です。御指導、御鞭撻の程、宜しくお願いいたします。
社外の人へのメッセージ例文
次は、社外の人へ送る栄転祝いのメッセージをご紹介します。
取引先など、社外の人が栄転になる場合の祝意メッセージは、特にマナーに注意しましょう。
相手を不快な気持ちにさせない、無難なメッセージを書くことがおすすめです。
相手と親密な場合は、社内相手へと同様に相手への気持ちを一言添えるのも喜ばれるでしょう。
- 御栄転の報に接し、心よりお祝い申し上げます。新任地でのますますの御活躍をお祈り致しております。
- ご栄転おめでとうございます。心よりお喜び申し上げますとともに、新天地にていよいよ御活躍なさいますことをお祈り申し上げます。
社内の上司へのメッセージ例文
次に、社内の人が栄転になるケースのうち、自分の上司や先輩に送る場合の文例を紹介していきます。
上司や先輩には、仕事で教えられた具体的内容や、心に残る伝えたいエピソードを書き添えると、より心のこもったメッセージになります。
また、親しい上司や先輩であっても、普段の口調でメッセージをするのではなく、オフィシャルなメッセージとして、丁寧な言葉遣いを心がけましょう。
- 御栄転、おめでとうございます。◯◯さんからこれまでにご指導いただいた多くのことは、私にとって大切な財産です。◯◯さんを毎日拝見できなくなるのはさみしいですが、どうぞ御自愛なさって、ますます御活躍ください。
- ご栄転おめでとうございます。お体を大切になさって御活躍なさいますことを、お祈りいたします。ご出張などで当地へお越しの際は、ぜひお顔を拝見させてください。
社内の同僚・後輩へのメッセージ例文
次は、社内の同僚・後輩に送るメッセージの例文をご紹介します。
部下や後輩、同僚が栄転になる場合は、少し砕けた文面でも構いません。心からのエールを送るようにすると、相手が喜ぶメッセージになるはずです。
- 栄転おめでとう。〇〇さんの力を発揮するのに最適なステージが用意されたと思っています。体に気をつけて活躍してください。期待しています。
- 栄転、おめでとう。〇〇さんがいなくなるのはさみしいですが、〇〇さんならさらなる飛躍を遂げると思います。私も頑張ります。
栄転した人にはお祝いの言葉を伝えよう
- 【栄転】の意味は、仕事や職場が、良いところに変わること。転勤を伴う異動。
- 【昇進】の意味は、同じ部署や支店の中で地位が上がること。
- 上司の栄転の際は、メッセージや祝いの品を送るのがマナー
本記事では、栄転の言葉の意味や栄転祝いのメッセージなどをご紹介しました。
栄転祝いは、栄転することを知ってから1週間以内に準備することや、お祝いの言葉を送るなどのマナーを覚えておきましょう。
栄転は相手にとって喜ばしいことです。これまでの感謝の気持ちも込めて、心から祝うメッセージを送ってみてはいかがでしょうか。
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