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起業家が歩む道のりとは?【華やかなイメージの裏側にあるもの】

Shingo Hirono

2014/04/03(最終更新日:2014/04/03)


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by Eddy Tsai
 「起業家」というと、独立した自立心を持ち、起業に値する能力に富み、優れた人脈があるなど、華やかなイメージを抱くでしょう。現に、起業を目指して考えられる様々な準備をし、起業後も日々の努力を怠らず、大きな挫折やピポットを経験することなく成長していく起業家もいます。しかし実際は、起業家が起業してからの道のりは非常に険しいもの。ここでは、起業家が通る道のりとは、どんなものか考えてみたいと思います。

1. 事業の修正に次ぐ修正

 起業家が独立し、実際に事業を起こした時、そこにはその事業に対する、ある一定の需要があるはず。なぜならどんな起業家であれ、特別なイノベーションを巻き起こす事業などを除いては何の勝算もなく、かつ需要が皆無な事業で起業することはないからです。よって、起業当初はその需要に対して自らの事業を売り込み、マーケティングを行い、将来の展望が開けてくることもあるかもしれません。

 しかし、起業家が競争する相手はその道で百戦錬磨の経験を持つ、かつての起業家たちです。簡単に勝たせてくれるわけではありません。ほとんどの場合はどこかで事業の限界を感じ、座礁に乗り上げ、暗闇に放り込まれます。

 そして事業の再構築を余儀なくされ、戦略を練り直してそこにわずかな光を見出す、この繰り返しです。そしてその作業を何度も何度も繰り返すことで、事業が洗練され、人々への認知と信頼につながっていきます。プライドを捨て、這うようにして事業を修正していく、これが起業家が歩む道のりなのです。

2. 資金・販路・人材で悩む

 そして、やはりほとんどの起業家が通る道のりの次の代表格が、「資金苦・販路苦・人材苦」の3点セットです。事業を見直すためにキャッシュアウトがかさんでも、事業がまだ軌道に乗らないうちは、銀行は見向きもしてくれないことがほとんど。資金繰りで頭を悩ませる日々が続くのです。

 そして販路。販路についても事業転換を行えば、ターゲットは変わり、そのターゲットに対する戦略も変わります。しかし、「そこには何の人脈もない」ということはよくあること。自らの足を使って販路を開拓するしかないのです。

 最後は人材。一人で起業した場合であれ、志を一つにして仲間と起業した場合であれ、その後必要な人材の確保に苦しみ、変化する経営状態の中では、仲間とさえ意見がぶつかります。場合によっては人が離れていき、裸の王様のような気分になることもあるでしょう。そしてそんな中で、ふとしたことから苦労を乗り越えられる人材と出会い、それが転機となっていくのです。


 起業家が歩む道のりは決して平坦なものではなく、厳しい社会の側面をまざまざと見せられることになるでしょう。しかし、それでも自分を信じ、諦めずにそのいばらの道のりを進み続けることが、企業家には必要なのです。そしてその先には、必ずビジョンに共感してくれる人が現れ、「自分は一人ではない」ということを知り、起業の素晴らしさを知ることになるのです。

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