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部下を昇進させることの大きな目的【昇進は役割が変わるだけではない】

Shingo Hirono

2014/04/02(最終更新日:2014/04/02)


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by Hamed Saber
 管理職のやるべき大きな仕事の一つが部下の人事。その中でも部下の昇進は特に大きな決断であり、一人の人間の人生を左右することになる大きな仕事になります。

 部下を昇進させるということは、単に仕事上の役割が変わるというだけではありません。昇進によって部下本人や企業にどのような影響が出るのかまで考えておかないと、昇進させる意味が無くなってしまいます。

 どんな目的を持って部下を昇進させるのか、そのことを考えるのが重要なポイント。今回は、部下を昇進させることの大きな目的について解説します。

会社にとっての戦力となる人材の育成

 部下を昇進させることで会社に対する意識と仕事に対する責任感が生まれます。仕事に対しての姿勢も以前に比べてより良いものになっていきますから、会社の利益に大きく貢献してくれる人材へと育っていってくれることでしょう。優秀な人材のいない会社に未来はありません。部下を昇進させることが優秀な企業戦力の育成に繋がり、会社の発展へとつながります。

 また、昇進は仕事に対する適正な評価の結果でもあります。部下の仕事ぶりをきちんと観察し、昇進という形で見返りを与えることができれば、昇進した部下本人だけではなくその待遇を見た周囲の人間にも好影響を与えます。仕事を頑張れば会社は相応の待遇で応えてくれる、と従業員が意識すれば、これまで以上に熱心に仕事に取り組むようになるでしょう。

個人の能力を最大限に生かす

 昇進で部下の仕事に対する権限が拡大すれば、今以上に仕事に対して能力を発揮するようになります。役職が低いままでは仕事の担当範囲や影響を及ぼす範囲に限界がありますが、部下を昇進させてさらに大きな権限を与えることで仕事の責任範囲が増し、好影響を与える範囲も広くなっていくのです。

 一人の人間の能力を生かすためには、ふさわしい立場や権限を与えなくてはいけません。役職が下のままでは業務改善の提案や経営に対する意見を上に届けることができませんし、直接的な業務の範囲も限られています。昇進することで権限が増し自分の責任でできる仕事が増えれば、より積極的に仕事に関わって才能を発揮することができるようになるでしょう。

新人の指導

 昇進することで立場が上になれば、新たに部下を率いて仕事をするようになります。人材の育成は企業における大きな課題の一つですが、出世した部下が新人を指導することで新たな人材が育成され、企業の安定的な発展に貢献します。

 昇進で指導する立場になって初めて発揮される能力もあるのです。管理能力や指導力は下の立場では発揮する機会がありませんが、昇進した後は必ず必要になる能力。指導力の素質を持つ人材を下の立場においていても宝の持ち腐れです。昇進によって指導の機会が増えれば、指導力や管理能力といったスキルを生かして会社に貢献することができるようになります。


 立場が人を作るとは昔から言われている言葉ですが、会社の人事にも当てはまる言葉です。現場での実務能力と昇進後に必要とされる能力に違いはありますが、昇進して初めて隠された能力が発揮されるケースも珍しくありません。

 昇進によって仕事に対する自覚が生まれ、より優秀なビジネスマンに成長する可能性もあるのです。部下を昇進させるときは、その人をどのように扱いどのように導きたいのかということを考えなくてはいけません。部下の昇進を考えるときは、会社の未来と部下本人の未来をイメージすることが重要になるのではないでしょうか。

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