仕事の完了時ではなく、途中経過を上司に報告するのも、ビジネスマンにとって大切な業務です。ただ、完了報告とちがい、中間報告はその内容が複雑になりますから、うまく上司に伝わらないというケースも少なくありません。ではどのように報告すれば、できるだけ短時間で内容を上司に把握してもらうことができるのか。ここでは話し方に焦点を当てて話すようにしましょう。
客観的事実と主観的感想をはっきりわける話し方
報告が上手でないない人に共通しているのが、事実と感想をはっきりわけない話し方をすることです。仕事の状況報告の場合、「現状説明」「今後の課題や懸念事項の説明」「上司から支持を仰ぐべき事項の説明」に分けて考えることができるでしょう。
このうち「現状説明」は客観的事実の説明、あとの2つは主観による感想や意見、不安点の説明ということになります。それがあいまいになると、上司はその報告に対して、自分がどう判断し、対応したらいいのかわかりません。
客観的事実については「~という状況です」、主観的感想なら「~と思います」「~という点が懸念されます」、上司に指示を仰ぐ案件については「~したほうがよろしいでしょうか」「~についての御指示を仰ぎます」という話し方をすると、上司は内容を把握しやすくなるのです。
語尾が大切、しっかり言い切ること
上記のような話し方のポイントは、語尾です。語尾によってそれが事実説明なのか、意見や感想なのか、指示の依頼なのかがわかります。日本人は語尾をあいまいにする傾向が強く、そのためその内容まであいまいに聞こえてしまうことが少なくありません。
語尾を言い切る話し方をするためには、頭の中で報告する内容がきちんと整理されている必要があります。上司への報告はつまり、自分の仕事の状況を整理するためのものでもあるのです。
報告の順番を考えた話し方
また、報告内容の順番も重要になってきます。仕事の途中経過の説明となると、どうしてもこれまでの経過から話を始めたくなるものです。しかし、これは内容を正しく短時間で伝えるのに適切な話し方とはいえません。まず最初に、現況を説明し、次にこれまでの経過を説明するほうがいいでしょう。
そこまでが現況説明です。そのあとで、今後の展開や見通し、最終的な完了予定、さらには今後予想される懸念事項などを説明すると、上司は一度で話の内容を把握してくれるはずです。時系列で説明するのが一般的ですが、途中経過の報告でそうした話し方をしてしまうと、前置きが長くなりがちです。上司は「結論は?」と思いながら部下の話に付き合うことになってしまいます。ですから、経過報告は後回しにして、現況報告からスタート。全体に構成力のある報告を心がけてください。
同じ内容の報告をするのでも、話し方の上手・下手によって、上司からの評価はかなりちがってきます。また、適切な判断と指示を仰ぐためにも、わかりやすい説明をする必要があるのです。上司へ上手に報告できれば、その後の仕事を進めやすくなるはずです。
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