前職では経験したことのない職種に転職した場合、「新しい仕事を覚えるのが遅い」と自覚して悩む人は少なくないでしょう。新卒採用ですと、新人に対して懇切丁寧なレクチャーが行われますが、転職者には仕事について比較的大ざっぱな説明ですますケースも多く、それで「なかなか仕事を覚えられない」ということになりがち。
転職者が「仕事を覚えるのが遅い」と自覚したとき、それにどう対処すれば仕事を早く身につけることができるのか、その方法を紹介していきましょう。
1つの仕事、1つの手順を確実に覚えていく
「自分は遅い」と感じると、人間どうしても焦りを覚えてしまいます。覚えるのが遅いというだけではなく、仕事のスピード自体についても焦りを感じてしまうケースが多いのです。しかし、仕事を完全に覚えるまでは仕事のスピードにこだわる必要は全くありません。スピードにこだわると余計に覚えるのが遅くなってしまうだけ。
ですから、1つの仕事、1つの手順を確実に覚え、それを積み重ねていくという意識だけを持ちましょう。しっかり覚えることができれば、仕事のスピードは自然に上がっていくでしょう。
嫌な顔をされても、完全に理解できるまで質問を繰り返す
新卒者と転職者の違いの1つが、転職者には余計な気づかいやプライドがあるということです。そのために、仕事をレクチャーしてもらうときに、「同じことを何度も質問するのは失礼なのでは」とか「覚えの悪い新人だと思われたくない」などと考えて、わからないことを解決できないままにしてしまうことが多くあります。
これでは仕事を自分のものにすることは不可能。先輩や上司にうるさく思われても、自分が完全に理解し、仕事を自分のものにするまでは、何度でも質問しましょう。仕事というものは1度身につけてしまえば忘れることはありません。あくまでそれまでのことなのですから、質問を繰り返しましょう。
仕事を覚えるための努力は勤務時間内に
まじめな転職者にありがちなのが、家に帰ってから仕事の復習一生懸命して、早く仕事を覚えようと努力すること。家で復習すること自体はもちろん悪いことではありません。しかし、仕事を覚えるための努力は、あくまで勤務時間内にすべきです。
勤務時間内に集中力を持って仕事に取り組む。わからないことがあったら、どんどん周りの人に聞いて確認する。これは勤務時間内でしかできないことです。いくら家でがんばって復習しても、正しい覚え方ができていなければ意味がありません。場合によってはその間違った復習そのものが、覚えるのを妨げてしまうことにもなりかねません。家に帰ってからの復習は、自分で作った仕事のマニュアルを見ながらのイメージトレーニング程度にとどめるべきでしょう。
初めての仕事を覚えるのですから、時間がかかるのは当然です。しかし、どんな新人でも、同じ仕事を1年間続けて、それでもまだ覚えられないということはありえないでしょう。仕事を覚えるまでの時間の個人差は「五十歩百歩」。「遅い」と焦らず、確実に1つずつ身につけるよう努力してください。
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