転職して新しい仕事を始めるにあたって、仕事の目標を自ら設定することは仕事を覚える上でも、その先のキャリアアップのためにも大変有効なことです。ただ、新しい仕事についたばかりでは、具体的な数値目標などを設定することは難しいですし、無理に目標を設定しても「絵に描いた餅」に終わってしまうことがほとんどでしょう。ここでは、転職者の目標設定の考え方と、その具体的な方法について話していきます。
仮想ライバルを設定した上での1ヵ年計画
転職して最初の1ヶ月は、目標設定はしないほうがいいでしょう。まずは新しい仕事を覚える、新しい環境に慣れる、良好な職場の人間関係を構築することに、全力を傾注すべきです。それが出来てからが、本当の新しいスタート。目標設定は、その段階ですることをおすすめします。
目標を決めるとき、大切なのはそこに具体性があること。ただし、入社して1ヶ月では、具体的数値目標などを設定するのは無理があります。そこでおすすめしたいのが「仮想ライバルを設定する」という方法。1ヶ月の経験から、セクション内で目標にすべき人物を定めるのです。「あの人ぐらいの仕事が出来るようになりたい」と思える人物。その人がつまり「具体的な目標」です。そして、「1年後にその人を自分がライバルになっているためには、どんなペースで何を身につければいいのか」を考えます。
仕事のスキルや知識はもちろん、人脈や、たとえばセクション内での評判・評価などの要素もあるでしょう。それらを細かくチェックして、「1ヵ年計画」を作るのです。もちろん、1年でそこまで成長するのは現実的には難しいかもしれません。しかし、それぐらいの高い目標設定をしておいたほうが、転職後の仕事に対するモチベーションは高くなるはずです。
10年後の自分を、人生計画とシンクロさせてイメージする
1ヵ年計画の目標は、可視化して作成することが大切です。頭の中で思い浮かべただけでは、ビジネスマンとしての仕事の目標設定にはなりません。ですから、タイムスケジュールを作るなどして、目標達成のためのメニューを作成するのです。
それができたら、次にその目標達成を「既成事実」と仮定した上で、「10年後の自分」をイメージしてみましょう。その時点の年齢、家庭環境を前提にして、「到達していたいポジション」や「必要な、あるいは希望の収入」を考えるのです。つまり、人生計画と仕事をシンクロさせた、こちらはあくまで「イメージ内」での目標設定。
ただ「1ヵ年計画」を作るだけでなく、「10年後のイメージ」を加えることによって、「1ヵ年計画」がより具体的な目標になり、「だから今何をしなければならないか」が明確になってくるはずです。
このように「1ヵ年計画」を作り、それをその先の人生計画とシンクロさせることが、転職者が最初にすべき目標設定の方法。実際に仕事が自然に進められるようになってから、数値目標を設定し、それを「1ヵ年計画」に肉づけしていくと、さらに明確で有効な目標設定になるでしょう。
U-NOTEをフォローしておすすめ記事を購読しよう