会議をスムーズに進行させ、実りあるものにするためには、優れたアジェンダ作りが欠かせません。ただ単に、「会議の名称、議題、日時・場所、参加メンバー」を記しただけでは有効なアジェンダとは言えませんし、進行に役立たせることはできないでしょう。
ここでは会議のための優れたアジェンダについて、「メニュー」と「タイムスケジュール」の2つの観点から、その書き方のコツをお話します。
1. 目的を明確にしたメニュー
まずは、議題とその目的を、わかりやすいメニューにする書き方です。多くの会議は複数の議題が俎上に上ると思いますので、ここではA~Cという3つの議題を扱う会議と想定して、話を進めていきます。
アジェンダでは3つの議題を最初に提示し、その後でそれぞれの目的について説明します。ただ議題を示しただけでは、その議題についてどう取り組めばいいのかが、出席者には伝わりません。ですから、例えば「議題Aは情報共有のための連絡事項、議題Bは懸案事項に関する意思決定、議題Cは今後の事業展開のためのアイデアの抽出」というように表記します。
その目的を明確にすることで、参加者が議論のゴールをイメージしやすくなり、そのゴールを意識した発言をするようになるのです。フランス料理のメニューでも、料理名だけではどんな料理なのか、どんな味なのかをイメージできないことがあります。それと同じです。参加者が会議をイメージしやすくするためのメニュー作り。これが、会議の進行をスムーズにするための、アジェンダの書き方のコツです。
2. 余裕を持たせたタイムスケジュール
アジェンダには、タイムスケジュールを明記すると、会議がスムーズに進行しやすくなるでしょう。ただし、注意しなければならないのは、あまり細かく時間設定した書き方をしてしまうと、かえって上手くいかないということ。
「担当者の現状報告に5分、問題点の分析に10分、対策の考察に15分」というように細分化しても、会議はそのとおり進行しません。司会者がタイムウォッチで時間を計りながら進めるような会議が、充実したものになるとは思えません。
ですから、大雑把に重要度を考慮しながら時間配分するといいでしょう。2時間の会議だとすれば、「情報共有を目的とした議題Aに20分、意思決定を必要とする議題Bに60分、アイデアを出し合う議題Cに20分」というように配分します。残りの20分は、途中で積み残した議論を処理したり、決定事項を再確認し、さらなる問題点を洗い出すためにとっておくのです。
アジェンダでタイトなタイムスケジュールを組んでしまうと、重要な議題が「時間切れ」になって、結果的に結論を出せないということになってしまいがち。それを避けるために余裕を持たせて時間配分するといいでしょう。
以上、2つの視点から会議を整理した書き方をすると、わかりやすく進行に役立つアジェンダが作れるはずです。ぜひ、参考にしてください。
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