会社の会議の議事録を短時間で作成し、誰が読んでもよく理解できる内容に仕上げることができれば、それは「デキるビジネスマン」の証し。上司からの評価が高まるだけでなく、普段あまり接する機会のない上層部から注目されることになるかもしれません。
内容の精度や整理の仕方、文章のグレードなど、「良い議事録」にはいくつかの要素がありますが、ここでは「時間短縮」に焦点をしぼって、そのテクニックを紹介します。
NGはボイスレコーダーなどを使った録音、テープ起こし
議事録作成を任されたとき、初心者の多くが考えつくのが、ボイスレコーダーなどを使って会議を録音する方法でしょう。確かに、精密な議事録に仕上げるためには有効なツールであり、方法です。作成時間がたっぷり取れるときは、使うのも良いかもしれません。
しかし、一度でもそれを経験したことのある人なら、テープ起こしがいかに時間がかかる作業であるか、身を持って経験するはず。会議の内容や進行状況、議事録作成者の個人の能力によって違いは出ますが、1時間の会議のテープ起こしには4~5時間ほどかかるのが普通です。
またテープ起こしした資料は、議事録作成の素材でしかありません。素材作りに、それだけの時間がかかってしまうのです。いかに非効率的な方法かが分かるでしょう。もし、ボイスレコーダーを使うなら、それはあくまでも補助的な役割りに限定すべきです。
徹底的なメモ取りと、会議中の時間の使い方
となると、やはり会議中にメモを取って、それを議事録作成の素材にするという方法しかありません。その際、とにかく徹底的にメモを取るのが、後に短時間で議事録を仕上げるための1つ目のポイント。
頭で考えながら、整理してメモを取ろうとすると、たいてい失敗します。会議の流れの中で、重要発言とそうでない発言を瞬時に判断するのは至難の技。よほどの熟練者でなければそれは不可能です。そのため、必要なことを書き漏らしたり、まちがった判断で重要な発言を見落としてしまうことも、実際には少なくありません。
ですから、とにかくすべて書き留める。「速記機械」になりきって、可能な限り多くの情報を記録することが大切。それを後から整理するわけですが、会議は生き物。議論が活発な時間と、沈滞して発言が減る時間があります。この沈滞の時間を有効活用しましょう。それまでのメモをその時間を利用して、軽く整理してしまうのです。重要発言に印をつけるだけでも、議事録作成の時間を短縮することができます。
時間をおいて思い出しながら作業するのと、現場にいながら作業するのでは、かかる時間も違いますし、精度も違ってきます。30秒の時間でできることが、実際にはかなりあります。
徹底したメモ取りと、現場の「沈滞時間」を有効利用する方法。これによって、議事録作成の時間はかなり短縮できるはず。複数の色のボールペンを使うなどして、できるだけ現場で処理する工夫をしてください。
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