1.業務の洗い出しとひな形の確認
はじめに、受け持っている全ての業務の洗い出しをします。あらかじめ社内の業務分掌表などで定められている時は、それに従って洗い出しをしていくことをおすすめします。
現在引き受けている仕事、もしくは文章上にあるが現在は発生していない仕事がある場合もあります。とりあえず箇条書きのメモでかまいませんので、すべてリストアップしておきます。社内で引き継ぎ用の定型フォーマット(ひな型)が定められている場合もありますので、事前に確認しておきます。
2.ルーティンワークのスケジュール化とマニュアル指示
定期的に発生する業務については、その実施時期を明確にしておくと後任の人も計画的にとりかかることができます。具体例としては、日次・週次・月次・四半期・年次といった頻度別にスケジュールを一覧表の形でまとめておくと分かりやすいでしょう。
社内分担表や引き継ぎ用の定型フォーマット(ひな型)が定められている場合は、そちらに落とし込んで行く形で引き継ぎ書を作成してきます。
個別の業務マニュアルを用意して引き継ぎをする場合もあります。しかし中には、端末機操作など既に社内マニュアルが書面やデータベースで整備されているものも多数あります。
オリジナルのマニュアル作りに力を費やすよりも、簡単な業務説明と併せて、詳細については参照すべき社内マニュアルの保管場所や記載ページを示しておくのが良いです。その業務に関連する部署や取引先などがあれば、連絡先なども明確にしておきます。関連部署との連携が複雑な業務などは、相手部署にも打ち合わせの時間を設けてもらい、引き継ぎに同席してもらうと安心です。その他、担当者ならではの注意点や補足事項があれば添え書きしておくとよいでしょう。
3.プロジェクトの引き継ぎ
一定期間内のプロジェクト(非定型業務)については、目的・メンバー・進捗状況といった概要を説明するともに、実際に作業している業務の引き継ぎを行います。
特に期日管理を要するものなどは、口頭だけでなく書面などできちんと引き継ぎを行うことが大切です。こちらも、連携するメンバーやクライアントに挨拶を兼ねて引き継ぎの席を設けるとスムーズです。
4.その他引き継ぎ事項の確認
現在担当している仕事で、上記に含まれないような業務がある場合は特に注意が必要です。5H2Wに従ってもれなく列挙しておきましょう。
最後に「○○さんはわが社にとって欠かせない人材」であることはすばらしいのかも知れませんが、「○○さんじゃないとわからない業務」があるというのは組織にとっては業務リスクを抱えることを意味しています。
本来、引き継ぎのためのスケジュール一覧や作業マニュアルは、慌てて作るよりも日頃から用意しておくべきものと捉えるべきです。突然の病欠などにより業務に支障をきたすことのないように、引き受けている業務についてはいつ誰が見てもわかるようにしておくのが、本当に仕事のできる人なのです。
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