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【3つの観点から考える】経営指標で重要なと用語とそのポイント

Shingo Hirono

2014/03/21(最終更新日:2014/03/21)


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by alberth2
 経営指標とは、B/S(貸借対照表)、P/L(損益計算書)などを使用して、その企業がどのような経営状態であるかを見る指標です。経営指標は、一般に収益性、効率性、安全性という3つの観点からその企業を判断します。ここでは3つの観点のそれぞれ代表的な用語を取り上げ、その判断ポイントを解説していきます。

1. 収益性

 収益性とは、文字通り、企業がこれまで投下した資本や売上に対して、どの程度収益を上げているかを判断する経営指標です。収益性を表す代表的な経営指標用語は以下です。

総資本経常利益率

 これは最も基本的な収益性を見るための指標です。自己資本と負債すべて、つまり事業活動を行うための投資の全金額(総資本)に対して、毎年どの程度経常的に利益を挙げているかを見る指標です。算出方法は「経常利益÷総資本」となります。

 経常利益とは、企業が毎年コンスタントにあげている利益なので、最も大きな視点から見た、最重要な利益率であると言えます。この指標は高ければ高いほど、収益性が高いと判断できるのです。この他には、売上高に対する経常利益の割合を見る売上高経常利益率などが挙げられます。

2. 効率性

 効率性とは、総資本に対してどの程度の売上が獲得できたかを見る指標。効率性を表す代表的な経営指標用語は以下です。

総資本回転率

 これは、総資本をどの程度効率的に使って売上をあげているかを見る指標です。算出方法は「売上高÷総資本」となります。この指標は、低ければ稼働していない余剰資産が多いということになり、高ければ総資本を効率よく使って売上を獲得していると判断できます。よって、これも高いほうが良いということになります。この他には、長期資本の効率性を見る(有形)固定資産回転率といった指標があります。

3. 安全性

 安全性とは、企業の財務構造にスポットを当て、負債の支払い能力や、財務破綻の可能性などを判断する指標です。融資を受ける際などは返済に関わる指標ですので、この指標が重視されることになります。安全性を表す代表的な経営指標用語は以下です。

流動比率(支払い能力を見る経営指標)

 短期的な支払い能力を見る指標です。流動負債に対して、流動資産がどれくらいあるかを表します。算出方法は流動資産÷流動負債となります。流動資産が流動負債よりも多ければ、短期的な返済は可能ということになるので数値が高く、かつ最低でも100%以上必要。

 また、100%を下回ると短期資金繰りに息づまる可能性があり、資金がショートしてしまう可能性があります。この他に長期的な支払い能力をみる指標としては、固定比率などが挙げられます。

自己資本比率(財務安定性を見る経営指標用語)

 総資本を、どのくらい自己資本で賄っているかを見る指標です。算出方法は、自己資本÷総資本となります。借り入れが多ければ、それだけ自己資本の比率が下がり、財務的に不安定となりますので、この指標も基本的には高いほうがよいということになります。ただし、負債を利用すると節税対策になるというメリットがあるので注意が必要でしょう。


 以上、代表的な各経営指標を見てきました。また、これらの経営指標用語は新聞などでもよく目にします。これらの用語を理解することで、会社や経済に対する理解をより深めていきましょう。

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