「退職届を提出したけれど、気が変わった」「退職願を出したけれど、やっぱり仕事を続けたい」と考え直した人もいるでしょう。
本記事では、退職願や退職届の撤回・変更ができるのかを、3つのケース別にご紹介します。
退職届を撤回したい人はぜひ参考にしてください。
- 退職届の撤回・変更ができるのか3つのケース別に確認
- 退職届を出す前に確認しておきたい3つのポイント
退職届の撤回・変更ができるのか3つのケース別に確認しよう
退職願や退職届には、撤回・変更できる場合と、できない場合があります。
以下では、3つのケースに分けて、退職届の撤回・変更ができるのかをご紹介します。
退職願を提出する前の場合
1つ目のケースは、退職願を提出する前の場合です。
退職の意思表示は、まず上司に口頭で行い、その後「転職願」をその上司に提出するという手順を取るのが一般的です。
いきなり退職願を提出しても、上司の理解がなかなか得られず、受け取ってもらえないということもあります。そのため、しっかり口頭で意思表示し、上司の了解をもらってから正式に退職願を提出しましょう。
退職願をまだ提出しておらず、退職の意思を伝えていたタイミングで、退職願の撤回を考えた場合は、すぐに上司にその旨申し出ましょう。
口頭で伝えただけで、正式な手続きはまだしていないので、法的には問題なく撤回できます。ただし、職場は人間関係で成り立っているものです。
退職の意志を話した上司との関係をいかに保つかが、撤回後の大きな問題になるでしょう。退職というのは人生の一大事です。人生において大切な判断を自ら覆すのですから、上司が納得できるだけの説得力のある説明をしなければなりません。
ただ「気が変わった」という説明では上司を納得させることは難しいでしょう。
どういう心境の変化があったのかを丁寧に説明し、「今までどおり、あなたの下で働かせていただきたい」と強く願い出る必要があります。退職の撤回を認めない法的根拠は上司にはないので、最終的には了承してくれるはずです。
退職願を提出した後の場合
では、退職願を提出してしまった後で撤回を申し出るには、どうしたらいいでしょうか。
まず、退職願を出した後の流れを確認しましょう。
退職願を上司に提出した後、退職願は上司から人事部に送られます。人事部に送られた後、人事部で退職の承認が行われるという流れになります。
そのため、退職願を出した後に撤回を考えたら速やかに上司に話をし、退職願が現在どこにあるのかを確認しなければなりません。
もし人事部に届けられていても、退職願の受理の連絡を受けていなければ、撤回できます。
どうして撤回するのかを説明して、取り下げてもらうようにしましょう。上司や人事担当者に深く陳謝することも忘れないようにしてください。
退職届を提出した後の場合
3つ目のケースは退職届を提出した後の場合です。
退職願と退職届を混同している人も多いのではないでしょうか。
退職の意志表示をするのが「退職願」、社内的退職手続きのために提出するのが「退職届」です。
上司に退職願を出し、人事部から退職願の受理の知らせがあった後で、社内規定に基づいた書式の退職届を提出することになります。
退職届を出した時点で、会社とあなたの雇用関係は終了を前提とした関係に変ります。
そのため、退職届を出した後で撤回を申し出ても、了承されるのは難しいことが一般的です。
遅くても退職届を書く段階までには、撤回するかどうか判断しなくてはなりません。
退職届を出す前に確認しておきたい3つのポイント
一度出した退職願は撤回できる可能性がある一方、退職届は撤回することは難しいということをご紹介しました。
そのため退職届を出す前には、「本当に退職届を出していいのか」「本当にこの内容でいいのか」を確認する必要があります。
以下では、退職届を出す前に確認しておきたい3つのポイントをご紹介します。
1.退職日
退職届を出す前に確認しておきたい1つ目のポイントは、退職日です。
「仕事を辞めたい」と思い立った日に仕事を辞めれたらいいですが、そんなにうまくはいきません。
社会人は仕事を辞めたいと思っても、引き継ぎを行う必要があります。
法律的には、2週間以上前に意思表示をすればいいとあります。しかし余裕を持って退職をするためには、1ヵ月前には退職願を提出することをおすすめします。
いつを退職日とするのがよいのかは、上司とよく話し合って決定するといいでしょう。
希望退職日がある場合は、話し合いのときに伝えましょう。
2.有休の取り扱い
退職届を出す前に確認しておきたい2つ目のポイントは、有休の取り扱いです。
退職届を出す前に、有給が余っていないかを確認しましょう。
もし、有給が残っていたら有給を使い切ってから辞めたいもの。
「会社を辞めるなら有給は取らせない」と拒まれる可能性はありますが、法律上では有給申請を拒むことは許されていません。
堂々と有給を取って、次の会社で働くエネルギーをつけましょう。
3.退職金
退職届を出す前に確認しておきたい3つ目のポイントは、退職金です。
実は、退職金の支払いに法的な義務はありません。
会社によって退職金がもらえるか否かは異なるので、退職をする前には会社の規定を調べておきましょう。
退職届を出す前には内容をよく確認しておこう
- 退職願を提出する前に撤回したくなったら、上司にすぐに報告しに行く
- 退職届を提出すると、ほぼ撤回はできない
- 退職する前に、退職日や有給の取り扱いなどを調べておく
退職願や退職届を撤回できるか否かについてご紹介しました。
退職願や退職届はそう簡単に撤回できるものではないからこそ、熟考した上で提出するようにしましょう。
まだ、退職願を出していない人は、本記事を参考に退職前にするべきことを実行してみてはいかがでしょうか。
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