目標をチームの方針として掲げることは大切ですが、メンバーへ周知させるのは案外難しいものです。一般的には、目標を朝礼で伝えることが多く採用されている手法だと思いますが、実際は1回朝礼で目標を聞いたからといって、その目標に向けて活動するとは限りません。
その目標がメンバーにとって、チームの方針として重視したくないことであればそれはチームとして機能することはありません。リーダーは、目標を伝えることだけで満足してはいけないのです。
まず目標をメンバーに植え付ける
人間の記憶は、激しい忘却との戦いでもあります。たった一度話を聞いただけでは、その話がよほど印象に残るものでない限り、あっという間に忘れてしまいます。従って、聴覚だけに頼った伝達方法は採用してはいけません。
ではどうするかというと、複数の感覚を刺激する伝達方法を採用します。話をすることだけで聴覚を介した目標の理解はすんでいるので、次は視覚の観点から目標を紙に書き出して壁に張ったり回覧をまわすなどして「見える化」を図ることが大切です。
こうすることで、視覚を介して潜在意識に目標を植えつけることができます。また、話をする際に「ここは重要だからメモするように」などと前置きして、メンバーに目標についてメモを取らせることも有効だと思います。メモを取らせることでより記憶が強固になります。ポイントは理解させることと潜在意識に植えつけることです。
目標をチームの方針に高めるためにすること
先述の手法で記憶は強固になりますが、忘れてはいけないことはその目標をなぜチームの方針にするかということを理解させることです。人間は機械ではありませんから、ただ情報をインプットさせてもモチベーションの向上には結びつきません。
メンバーのモチベーションを高めるためには、主体的に目標を達成しようと考えることができる域まで理由を理解させ、自分のこととして捉えられるようにすることが大切です。また、自分にとってメリットがあると感じられるようにすることも必要です。間違っても、目標を達成したところで、それはリーダーの手柄になるだけで、自分には何の得もないとメンバーに思わせるようなことがあってはいけません。
結局メンバーにとっては、目標を達成すると自分にメリットがあると感じるからこそ、目標を自分にとって大切なことと捉えてチームの方針にすることに納得し、その達成のために努力します。これで初めて、目標がチームの方針に高まるというものであります。
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