経営情報を共有することに一体何の意味があるのでしょうか?経営者としては、共有のために必要になるコストを意識していしまい、社員としてはそういった情報が見えないことがモチベーションの低下に繋がってしまうかもしれません。
経営情報の共有は立場によって、メリット、デメリットの認識が変わってきます。そこで今回は、経営情報の共有によるメリットとデメリットを紹介していきます。
1. 経営情報を共有することによるメリット
経営情報を共有する事の最大のメリットは、社員それぞれが企業経営の当事者であるという意識を持つということ。社員一人一人が経営に関する情報を知り経営知識を付けていく事で、自らが企業に対して問題意識を持ちながら仕事に取り組むようになり、全体的なボトムアップに繋がります。
また、経営者側としては、実働部隊の社員から経営に関し様々な意見を吸い上げることが出来るため、企業の細かな実態を肌で知ることが出来、かつ万が一の状況に際しても迅速な対応策を講じる事が出来ます。このように、全員で経営情報を共有する事で、社員全員が企業に対する認識を深め、より良い企業へと成長させる大きな原動力になっていくでしょう。
経営情報を随時共有する具体的な方法としては、社内報やメールでの定期的な情報配信、経営情報を理解する上での勉強会の実施等があります。更には、定期的にミーティングを設け自由な意見交換の場を設ける方法も挙げられるでしょう。こうすることで、各社員の意見を吸い上げる場を作ることができるため、仕事に対するモチベーションを高める効果に繋がっていくのです。
2. 経営情報を共有することによるデメリット
反対に、経営情報を共有するデメリットは、共有するまでに多くの労力を費やすこと。単に経営情報を記載した資料の配布や回覧だけでは社員の情報に対する認識がどれほどか把握できず、通り一遍等で終わってしまう可能性があります。
情報共有を定着させるためには経営情報を提供するツール(配布資料等)を頻度を上げて作成する必要があり、更には、経営情報を理解するために勉強会を実施し知識レベルを向上することも大事な要素になってきます。また、社内全体規模のミーティングを企画し活発に意見を行えるような場を設ける等、各段階で情報共有のための政策、企画を立案し実施していく必要が生じます。
また、もう一つのデメリットは、経営情報を共有する以上は何一つ隠さず全ての情報を公開する必要があり、経営者側としては社員に知られたくない、又は知られる必要のない情報の提供も余儀なくされることです。
そういった負の経営情報に対し社員が様々な疑問や問題意識を持つ可能性があり、弁明の場を設ける等対応に追われる事にもなります。そういった負の情報を共有する事でかえって社員の団結力が増す事があるかも知れませんが、経営者側に対し厳しい視線が向けられ社内の結束力が衰える危険性もあります。
以上が、経営情報の共有によるメリットとデメリットです。確かにコストはかかりますが、組織の活性化の為には必要なことです。今回の記事で挙げたような方法を参考にして、経営情報の共有を促進させていきましょう。
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