HOMEビジネス 組織にとってのビジョンと経営理念の必要性とは

組織にとってのビジョンと経営理念の必要性とは

Kazuhiko Tanabe

2014/03/10(最終更新日:2014/03/10)


このエントリーをはてなブックマークに追加

組織にとってのビジョンと経営理念の必要性とは 1番目の画像
by bstark
 皆さんの会社にビジョンはありますか。あったとして、それを重要視していますか。 ビジョンとは、経営理念を元に自社の目指す将来の姿を社員や顧客に表したものです。経営理念に基づいた会社の方向性といえるでしょう。今回は、会社経営においてこのビジョンがいかに重要かということについて書いていきたいと思います。

ビジョンと経営理念

 まず、ビジョンとよく関連づけされる経営理念から説明していこうと思います。経営とは「事業目的を達成するために、継続的・計画的に意思決定を行って実行に移し事業を管理・遂行すること。また、そのための組織体」です。そして理念とは「ある物事についての、こうあるべきだという根本の考え。哲学で、純粋に理性によって立てられる超経験的な最高の理想的概念(ともに大辞泉より)」。

 要するに、経営理念とは「会社の憲法」と表現することができるのです。それに対し、ビジョンとは、経営理念に基づいた自社の方向性です。くだけた言い方をすれば「会社の夢・将来像」と言えるでしょう。

経営理念・ビジョンの必要性

 まず、経営理念がないと、会社の方向性が定まりません。そしてビジョンがないと「今後、どのような事業を展開するのか」「会社の5年後10年後の将来像はなにか」といったことが不明瞭です。「何のために会社を経営しているのか」「新事業を行う場合、何を基準にやる・やらないを決めるのか」。これらの問いに明確な答え用意しましょう。

最後に

 100年以上の歴史のある、世界的な製薬会社メルク・アンド・カンパニーのCEOであったロイ・バジェロス(1991年時)は、「我々は医学を進歩させ、人類に奉仕する理想を純粋に追及する業界で働いている。人類を助けることを意味しているのだ」という言葉を残しています。「かっこいいこと言っているだけだろう」と思うかもしれません。それにこの手のビジョンは、真新しいものではないかもしれません。大事なことは徹底度です。このメルクでいうと、薬を買えない貧しい人たちに無料で薬を配布したり、薬が必要な患者にも無料で、配達も自費で配布した経緯があります。本当に人類を助けるために仕事をしていることがうかがえます。こういった明確なビジョンと経営理念が事業のやり方、そして結果としてビジネスの成功にも繋がっていくのではないでしょうか。

hatenaはてブ


この記事の関連キーワード