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【どれが最善の選択か?】複数の選択肢から意思決定をする場合に必要な3つの評価基準

Shingo Hirono

2014/03/14(最終更新日:2014/03/14)


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by Daniele Zedda
 ビジネスにおける意思決定の中でも、複数の選択肢から1つを決定するというのは、非常に難しいことです。考案の末に提出された施策や計画は、よく考えられたものであるため、どれが最善の選択か迷ってしまうことでしょう。ここでは、複数の選択肢を提示されその中から最終的な意思決定をする際、それぞれの選択肢の評価に必要な要素を3つ紹介します。

1. メリットとデメリットの評価

 まず選択肢を評価する時に必要となるのが「メリットとデメリットの評価」です。例えば、3つの考えが提案されたとします。A、B、Cの案から1つを意思決定するわけですが、まずはそれぞれの案のメリットとデメリットを正しく評価しなければなりません。この時に注意したいのは、最初から比較しつつ評価しないということです。

 「この点はA案がB案より優れている」や「BとCを比べると、デメリットがCのほうが少ないようだ」という評価をしながら考察を進めるのは、実は良くありません。最初から比較しつつ評価してしまうと、「雰囲気」や「イメージ」に引っ張られて判断してしまいがちです。まずは3つの案を切り離し、1つ1つ、メリットとデメリットを挙げていき、検討します。その後で、3つの案を比較するという手順を踏むことで、それぞれの案を正しく評価できるのです。

2. 情報の評価

 またそれぞれの案のメリット、デメリットを挙げていく時に、必要となるのが「情報」です。各案が、どういう情報に基いて考案されたのか、裏づけとなる情報は具体的にどういうものなのか、そしてその情報は信頼に値するものなのかを把握しなければなりません。場合によっては考案者からのこまかいヒアリングが必要となるでしょう。

 その情報に間違いがあったり、間違いではないけれど疑問が残るというケースが、意外と多くあるのです。それぞれの案に対する「情報」を細かくチェックすることが選択肢を評価するためには必要不可欠といえます。

3. 目標との整合性の評価

 提案された3つの案の中から、仮にA案を選択し、最終的な意思決定をしたとしましょう。すると、事業やプロジェクトがスタートします。しかし、「これがベストの案」と思って実行に移したA案が、思うほどの成果を上げられないということもあります。

 「こうなるのであれば、B案の方が、良かったのかもしれない…」と後悔することもあるでしょう。実はB案の方が「目標達成」のためには近道だったということが多くあります。これは意思決定の段階で、微視的判断をしてしまったがために起こってしまうことです。

 ただ単にメリットとデメリットを比較し「A案のほうが優れている」と判断してしまう。一見、それで間違いは無さそうですが、意思決定はあくまでも目標を達成するための選択でなければなりません。「どの案が、掲げた目標との整合性が一番あるか」という巨視的判断をして、それぞれの評価をする。これが意思決定の基本となるのです。


 以上、意思決定をする際の選択肢の評価に必要な要素を幾つか紹介してきました。意思決定を行う場合、いつまでも迷っていても仕方がないという思いから、メリットとデメリットのみを比較してしまいがちですが、それだけでなく細かい情報を精査する微視的判断と、目標との整合性という巨視的判断。この2つの「視点」を常に持ちながら選択肢を評価することが、複数の選択肢から意思決定をする時のポイントと言えるのではないでしょうか。

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