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チームの「強み」と「弱み」を必ず見つけだすマネジメントに必要なたった一つの視点

Takeshi Sugiuchi

2014/03/08(最終更新日:2014/03/08)


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チームの「強み」と「弱み」を必ず見つけだすマネジメントに必要なたった一つの視点 1番目の画像 チームの規模の大きさによって、リーダーが用いるべきマネジメント術は当然ちがってきます。10名のチームと100名のチームで、マネジメントの仕方が異なるのは言うまでもありません。多くの人は「100名のマネジメントは大変だが、10名のマネジメントならむずかしくはないだろう」と思うようです。

 しかし、現実にはそうではありません。100名のマネジメントも10名のマネジメントも、それぞれちがった意味で大変です。ここでは、少人数のチームに焦点を当てて、マネジメントに欠かせない「強み」と「弱み」に対する視点について説明します。

小規模チームのマネジメントの強み

 まずは4人のチームを想定します。A、B、Cの3名がチームスタッフで」あなたがリーダーです。なにしろ3人しかメンバーがいないのですから、それぞれのキャリアやスキル、性格はすぐに把握できます。Aさんは人間関係をつくるのが上手な社交的な性格。実績もそれなりにあります。Bさんは熟慮型。社交性はあまりないけれど、じっくりものごとを考えて、適切な判断をする能力にたけています。Cさんは協調性に優れていて、またアイディアマンでもあります。

 まず、このような個々のキャラクターを把握し、その情報をもとに全体のマネジメントをするということになります。このように、個々の「人物」を把握しやすいのが、少人数のチームにおけるマネジメントの強みです。

強みの裏には常に弱みがある

 反対にこのチームの弱みはなんでしょうか?それは強みを裏返しにしたところにあります。つまり、「Aさんは社交的、Bさんは熟慮型、Cさんは協調性のあるアイディアマン」というキャラクターを固定してしまうことから起こる弊害です。それぞれのメンバーにはそれとはちがう一面があったり、意外な能力を持っているかもしれません。それがチームにとって有益に働くかもしれないのに、キャラクターを勝手に固定化して、そうした一面をリーダーが見つけようとしなくなる。そうして、リーダーが自分で決めた型どおりのマネジメントを続けてしまう。そうしたケースがは頻繁に起こっています。

 1人の人間にはいろいろな面があり、またそれぞれの状況は刻々と変化していきます。その状況に対応したマネジメントが必要であるにもかかわらず、「彼なら大丈夫。あの性格だし、これまでの実績から考えても、これぐらいのハードルは越えてくれる」と決め付けてしまっては適切なマネジメントとは言えません。これが、少人数のチームのマネジメントの弱みなのです。

 つまり、「1人1人のことを把握しやすい」という強みが、同時に弱みにもなるということです。先入観を捨てて、つねに新しい目でメンバーを見つめること。個々のメンバーが今どういう状況にあるのか、どういう悩みを抱えているのか。そうした「今」の情報を自ら手にする事によって、リーダーは正しいマネジメントができるのです。



 このように、強みと弱みは常に背中合わせの関係にあります。弱みしか見えてこないチームの強みを考えるときには、もう一度その弱みを見つめなおせばよいのです。このように、あらゆる要素の中から強みと弱みを見つけ出し、強みをさらに活かしてなるべく弱みを失敗につなげないようにするのがマネジメントに欠かせないことなのではないでしょうか。

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