PEST分析とは、外部環境を洗い出すためのフレームワークの一つです。主に、現在ないし将来の事業活動に影響を及ぼす可能性のある要素を把握するためのものになります。経営戦略を策定する際や事業計画を立案する際、市場調査におけるマクロ環境分析のための基本的なツールとされています。ここではPEST分析による経営戦略の立案のポイントについて述べていきましょう。
PEST分析による経営戦略を立てる際のポイント
「PEST」とは、 政治的(political)・経済的(economic)・社会的(social)・技術的(tchnological)の頭文字から来ており、この4つの視点で影響度を評価していきます。
それぞれの分析の内容は、以下の通りです。
・政治…法令、税制、補助金、経済政策、国際情勢など
・経済…経済成長率、物価、市場金利、外国為替相場、株価など
・社会…人口動向、世論、流行、治安など
・技術…新技術の普及の度合いや開発状況、特許の出願状況
それぞれの分類から自社に影響を与える項目を抽出し、分析します。分析する際のポイントは、自社にとって重要度の高いものの抽出が不可欠になります。抽出項目が多いと時間がかかり過ぎてしまうため注意が必要です。
PEST分析では、分析対象を広げ過ぎると戦略策定の負担が大きくなってしまいますが、狭めすぎると適切な戦略策定ができなくなってしまいます。また、同じものが自社にとって良い影響を与える場合と悪い影響を与える場合があるということも注意点の一つです。
その他の分析方法
マーケティングの戦略として、PEST分析の他に5F分析・3C分析・SWOT分析があります。
5F分析では、自社を囲んでいる様々な力がどのような影響を自社に及ぼしているか、及ぼし得るかという部分を分析します。5Fとは5つの力(5forth)のことで、競争企業の敵対関係や新規参入業者の脅威などを言います。
3C分析では、市場や顧客(customer)・自社(company)・競合(competitor)の視点から分析します。目前にある状況を分析するもので、身近に関心を持つことができるフレームワークでもあります。
またSWOT分析とは、強み(strength)・弱み(weakness)・機会(opportunity)・脅威(threat)の頭文字で、その4つの視点を用いて判断します。
このように、様々な分析方法を駆使することで経営戦略を上手に立てることが可能になります。経営戦略に迷った場合にはこれらの部分を一度見直してみるとよいかもしれません。
U-NOTEをフォローしておすすめ記事を購読しよう