転職の応募書類や面接でよく見られる志望動機の一つに、「〇〇という御社の企業理念に共感した」というものがあります。率直に言って、これは面接官にとってうんざりする志望動機です。応募者のあなたよりも、社員である面接官の方が企業理念について詳しいことは言うまでもありません。また、企業理念は、その会社のホームページを見ればすぐにわかるものです。その企業理念に「共感したこと」のみをもって企業を志望するということは「企業研究を何もしていない」と言っているのと同然です。
それでは、転職者が企業理念に共感したことを志望動機として書く時、どういった点に注意すればよいのでしょうか。
企業理念に「どう共感するのか」を考えてみる
「企業理念に共感した」ということは、単なる感想に過ぎません。あなたがどのように企業理念に共感したのかを考えてみましょう。例えば、ある菓子製造・販売会社の企業理念「お菓子を通じて、世界の人々に幸せなひとときを提供する」に強く共感し、この企業を志望するとします。
この時、企業理念のどのワードに強く共感したのかを考えてみましょう。例えば、「人々に幸せなひとときを提供する」という部分に共感したのなら、その背景には、規模の大小はあれども、あなたには「人々に幸せな時間を提供して、嬉しかった」過去の経験があるはずです。レストラン勤務時に「料理がおいしかったです」とお客様から言われてうれしかったこと、電機メーカーで開発した新しい調理家電が主婦から支持されてその人の役に立てたことが嬉しかったことなど、何でも結構です。企業理念のどこに共感し、それを裏付けるあなた自身の過去の経験を洗い出してみましょう。
背景にある経験を志望動機に含める
ここからは、先程洗い出した企業理念を共感する背景にある「あなた自身の経験」を、志望動機に落とし込んでいきましょう。例えば先程の菓子製造・販売会社への志望動機例として、次のものが挙げられます。
「御社の企業理念である「お菓子を通じて、世界の人々に幸せなひとときを提供する」に共感いたしました。私は過去のレストラン勤務経験で、料理はもちろん、レストランの雰囲気・スタッフの接客態度を徹底し、お客様に幸せなひとときを提供することを常に心がけていました。お客様から「おいしかったです、ありがとう」と言われることが、何よりの励みでした。御社の商品は、業界トップクラスの安心・安全基準を導入しており、お客様の健康にも貢献できると考えております。おいしさだけでなく、健康にも気を配った御社の商品を通じて、幸せなひとときをお客さまに提供したいと考え、志望いたしました。 」
例のように、企業理念に共感したということをあなたの過去の経験を根拠として志望動機とすることで説得力が増します。他の応募者と差をつけるためには、あなた独自の経験に基づいて企業理念に共感したという話を志望動機に含めることが有効です。ぜひ実践してみてください。
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