職場で起きる問題点は組織の規模によって大きく異なります。小規模の組織では問題にならないことが、大人数の組織になった途端に問題に変わることも多いのです。ここでは、そんな課題に対してどのように対応すべきかということをご紹介します。
上司に対して評価に関する不満を持っている
これは、バリバリ仕事をこなすタイプの部下に特にありがちな問題です。「自分はこれだけ頑張っているのにそれが給与に反映されない」「なぜ自分よりあの人が評価されるのか」と上司に不満を持ち、最終的にはそれが組織への不満に変わります。
このような問題を解決する上で最も重要なのは「評価基準を明確かつオープンにする」ということです。会社にとって何が重要で、そのためにどういった仕事をしたら評価されるのかという基準を明確かつオープンにすることで、仮に自分の評価に不満がある部下がいたとしても評価基準をベースに感情論ではない建設的な話し合いを持つことができます。
組織を作っているのも人間ですので、そういった評価基準がないと「あいつはどうも苦手な人間だ」「あの人なら気が合う」とどうしても感情論に陥りがちです。それを客観的な評価基準というテーブルに戻し、冷静なマネジメントを行うことは非常に難しく、だからこそ重要なことなのです。
自分が会社に必要とされているのかという不安
普段あまりに愚痴を言わすに淡々と業務をこなすタイプの部下や、事務職のような業務成績が不明確になりがちなセクションの部下にありがちな問題です。
愚痴も言わずに業務を行っているので、マネジメントを行う側からすると「この人は何も言わないから不満なく働いているんだろう」と思ってしまいがちです。しかし、実は心の中では「自分の仕事はそんなに意味がないのではないか」「会社は私のことを必要としてくれているだろうか」と不安を抱え、最終的には仕事へのモチベーションの低下につながっている場合が多いのです。
このような問題点を解決するためには「組織のメンバーとのコミュニケーションを密にすること」が重要です。このように書くといわゆる「飲みニケーション」と呼ばれる、上司が部下を飲みに誘ってコミュニケーションを図るような場面を想像する方も多いかもしれません。確かにそのような方法でコミュニケーションがうまく取れる人もいるのですが、一方でそのような場が苦手な人間がいることも事実です。したがって、ただ「話をする機会を増やす」というだけでなく、定期的な個人面談を行ったり直属の上司以外の人間に相談ができるような機会を作るなど、マネジメントをする側から多方面のアプローチをしていくことが重要です。
職場のマネジメントは、上司から部下への一方的な命令ではうまくいきません。上司から部下、部下から上司、同僚間など、組織の各メンバーが双方向、多方向にコミュニケーションを取り、各人がマネジメントの方向性・趣旨を共有することで良い組織を形成することが可能になります。
スタートアップのベンチャー企業が増えている昨今、短期間に組織の規模が大きく変わるという企業も増えています。以上のような課題に対して常に問題意識を持ち、細やかなマネジメントを行うことが重要です。
U-NOTEをフォローしておすすめ記事を購読しよう