「プログラミングを勉強したいけれど、独学でできるかな」と不安になっている人もいるのではないでしょうか。
本記事では、独学でプログラミングを勉強する前に考えておきたいことや、挫折せずに学習するコツなどを解説。おすすめのプログラミング言語やサイト、本なども紹介するので、ぜひ独学にするときの参考にしてください。
- 初心者・未経験者がプログラミングの独学をする前に考えておきたいこと
- 独学でプログラミングを学ぶときに挫折しないための5つのコツ
- 目的別のおすすめのプログラミング言語・サイト・本
プログラミングの独学は難しい?無理?
「プログラミングの学習は独学では無理」とネガティブな言葉を聞いて不安になっている人もいるのではないでしょうか。
結論から言うと、独学でもプログラミング学習は可能です。以下では、可能と言える根拠についてご紹介します。
興味があるならまずは独学で始めてみる
後にも説明するようにプログラミングの学習は1000時間程度かかると言われており、短期間で習得できるものではありません。
基礎的な内容は、たとえスクールに通っていても自分自身で理解し、身につける必要があります。
また、基礎的な部分は、後に紹介するプログラミング学習サイトでも無料で教材が提供されているケースが多いです。
プログラミングの習得までの道は長いため、「独学でも大丈夫かな……」と悩んでいる時間を、まずは学習時間に当ててみてはいかがでしょうか。
一人では難しくなったらプログラミングスクールも検討する
株式会社SAMURAIによるプログラミング学習の経験がある240名へのアンケートでは、プログラミング学習で行き詰まりを感じた原因は「不明点がわからない」「エラーが解決できない」などの回答が上位でした。
わからないことがあっても聞けない環境に行き詰まりを感じる人が多くいることがわかります。
どうしても独学では解決できない壁にぶつかったときは、プログラミングスクールを検討するのも一案です。
プログラミングスクールに通うには費用がかかりますが、何より質問できる環境にいることで挫折しにくくなるでしょう。また、同じ志を持つ仲間と出会えたり、自分ではコントロールしにくい学習の進め方などがわかったりします。
始めからプログラミングスクールに入ると「思っていたのと違った……」となってしまう可能性があります。そのため、プログラミングスクールは、自分で乗り越えられない壁にぶつかってから考えるといいでしょう。
プログラミングの独学にかかる期間の目安
プログラミングを独学で実用レベルまで持っていくには「1000時間」程度かかるといわれています。
1000時間といわれても、イメージがつかない人も多いでしょう。1日2時間程度をプログラミング学習に当てると、毎日勉強しても1.3年程度かかる計算です。
初心者・未経験者がプログラミングの独学をする前に考えておきたいこと
プログラミングを身につけるには、1000時間程度努力をし続ける必要があることをご紹介しました。
このようにプログラミングの習得までには時間がかかるため、予めマイルストーンを立てて勉強を始められるとよいでしょう。
以下では、初心者・未経験者がプログラミングの独学をする前に考えておきたいことをご紹介します。
1.プログラミングで何をしたいのか、何を作りたいのかを考える
プログラミングといっても様々な言語が存在します。例えば、ゲーム・アプリ開発をしたいのならC#、Webサイトを作りたい人はHTML・CSSを勉強する人が多いです。
プログラミングで何をしたいのか・何を生み出したいのかという最終的なゴールごとに、学習する言語が異なります。
また、明確な目的がない場合、途中で挫折してしまう可能性が高いです。
まずは、自分がどうしてプログラミングを勉強したいのか、具体的に一度イメージすることからはじめましょう。
2.勉強したい言語を選ぶ
プログラミングを学習する目的を考えた後は、学習するプログラミング言語を選びましょう。
プログラミング言語とは、コンピュータに命令する言葉のことをいいます。プログラミング言語の種類によってできることが異なるので、目的にあわせた言語を選択しましょう。
「どんな言語を選べばいいのかわからない」という人は、記事下部にプログラミング言語の種類と特徴を紹介しています。自分の目的に合わせて学びたい言語を選ぶ参考にしてください。
3.学べる環境を整える
プログラミングを学ぶためには、パソコンやインターネット環境が必要不可欠です。
学校の勉強のようにノートに書いて勉強することも可能ですが、ノートでは書いたコードが動くのか確認できません。
プログラミングの一番の醍醐味といえる自分の作品が動く姿が見えないのは、モチベーションの低下にもつながります。
本気でプログラミングに取り組もうとしているのなら、プログラミングを学べる環境を整えましょう。
独学でプログラミングを学ぶときに挫折しないための5つのコツ
独学でのプログラミング学習は、挫折しやすいといわれることもあります。しかし、挫折する原因に対策をしておくことで、できるだけ挫折
を避けられます。
では、具体的にどのような対策をしておけばいいのか、5つのコツについて確認しておきましょう。
1.体系的に学べる教材を選ぶ
独学でプログラミングを学ぶときに挫折しないための1つ目のコツは、体系的に学べる教材を選ぶことです。
独学でプログラミングを学ぶことを決めたら、どのような方法で勉強するかを決めなければいけません。勉強する手段は、プログラミング学習サイト・アプリ・本・プログラミングスクールなどが一般的です。
どの手段を選択してもよいですが、ポイントは、体系的に学べる教材にすることです。
上級者の場合は、自分に必要な知識をポイントごとに選んで学習することも可能ですが、初心者の場合は、そもそもどこから手をつけたらいいのか判断しにくいでしょう。最初に複数の教材に手を出すのも、混乱してしまいがちなためおすすめではありません。
まずは体系的に学べる教材を選び、一つの教材を終わらせることを目標にすすめてみてはいかがでしょうか。
2.目標を立て、継続できる環境を作る
独学でプログラミングを学ぶときに挫折しないための2つ目のコツは、目標を立て、継続できる環境を作ることです。
「痩せよう」と漠然と思っていてもなかなか痩せないように、「プログラミングをできるようになろう」と思っているだけだと難しいものです
しかし、「1kg痩せよう」「運動しない日は晩御飯はサラダにする」などと明確な目標・決まりを作ると達成しやすくなります。プログラミング学習も同様に「購入した本を毎日10ページずつ学習をしよう」「◯日までには、自分のWebサイトを作り上げよう」と決めておくと、プログラミングを継続できるでしょう。
また計画した学習量を進められるように時間を捻出しておくなど、継続できる環境を作っておくことも大切です。
3.実際に手を動かして実践しながら進める
独学でプログラミングを学ぶときに挫折しないための3つ目のコツは、実際に手を動かして実践しながら進めることです。
プログラミング学習は、実際にコードを打ち、その成果を目で見て確かめれるのが醍醐味です。
本を読んでわかった気になるのではなく、手を動かすことで理解に繋がり、できるようになることがモチベーションに繋がります。
「コードは理解したから、コードは打たなくてもいい」ではなく、理解したからこそ実践してみましょう。
4.プログラミングの学習仲間を見つける
独学でプログラミングを学ぶときに挫折しないための4つ目のコツは、プログラミングの学習仲間を見つけることです。
一人でプログラミング学習をし続けづらい・モチベーションが続かないとなることもあるでしょう。
SNSの発達のおかげで同じ志を持つ仲間は簡単に見つけられます。例えばTwitterでは「◯時間Pythonを勉強した」のように呟いている人も多いです。
勇気を出して話しかけてみて、頑張れる環境を作ることをおすすめします。
5.相談や質問できる環境を見つける
独学でプログラミングを学ぶときに挫折しないための5つ目のコツは、相談や質問できる環境を見つけることです。
プログラミング学習で挫折しやすい理由として挙げられる「わからないことが解決しない」は、質問できる環境を見つけることで解決できます。
例えば、terateil(テラテイル)では、プログラミングに関する質問に知識人たちが答えてくれます。回答率も約90%と高く、一人ではわからない内容でも、助けてくれる頼もしい仲間がいるのがわかるでしょう。
その他、部分的にコンサルティングや、学習会に参加するなどして、定期的に自分の疑問を解決するようにできると、継続しやすくなるでしょう。
目的別のおすすめのプログラミング言語
すでにご紹介したように「プログラミングで何をしたいのか」は、学ぶプログラミング言語を選ぶためにもとても大切です。
以下では、目的別のおすすめのプログラミング言語をご紹介します。目的にあわせて、興味を惹かれる言語を学んでみてはいかがでしょうか。
ゲーム・アプリ開発:C#・C++・Unity
ゲームやアプリ開発をしたい人は、C#(シーシャープ)・C++(シープラスプラス)・Unityなどが選ばれています。
C#・C++はC言語と呼ばれる言語のひとつで、ものに対して役割を与えるオブジェクト指向言語です。Unityと合わせて使うことで、ゲームを組み立てることができます。
難易度の高い言語のため、初めてプログラミングを始める人にとってはハードルが高いかもしれません。初心者向けに噛み砕いて説明されている教材を選び、学習を進めていきましょう。
スタックオーバーフローによると、エンジニアが使用している言語の8位がC#、10位がC++となっています。
Webサイト:HTML・CSS
Webサイトを作りたい人は、HTML・CSSがおすすめです。
スタックオーバーフローによると、エンジニアが使用している言語の2位がHTML、3位がCSSと言語の中でも特に人気の言語です。
HTMLはWebサイトを作る骨組みのようなもので、CSSは作られた骨組みをきれいに装飾する役割があります。
HTML・CSSは比較的学びやすい言語なので、まずは簡単なところからはじめてみたい人や、これからプログラミングを勉強したい人にもおすすめです。
機械学習(AI開発):Python
機械学習やAI開発をしたい人はPython(パイソン)がおすすめです。
スタックオーバーフローによるエンジニアが使用している言語の中、9位に選ばれています。
Pythonが人気の理由は、アプリ開発や機械学習、データ分析と幅広く使われること。YouTubeやInstagramのプラットフォームを支えているのもPythonです。
Webサービス全般:JavaScript
Webサービスを幅広く勉強したい人は、JavaScript・Rubyがおすすめです。
スタックオーバーフローによるエンジニアが使用している言語の中で、映えある1位は「JavaScript」です。
JavaScriptは、Webサイトを更新したり、CSSと掛け合わせてさらに美しく装飾したりと汎用性が高い言語で知られています。
JavaScriptは内容が複雑なので、HTML・CSSを学んだ上で学習することをおすすめします。
独学でプログラミングを学ぶおすすめのサイト・アプリ5選
学びたい言語を決めたら、次は勉強法を決めましょう。
以下では、独学でプログラミングを学ぶおすすめのサイト・アプリを5つ紹介します。
自分にあった学習方法を見つける参考にしてください。
Progate
Progate(プロゲート)は、無料から基礎的なプログラミングを学べるサイトです。
HTML・CSSやJavaScript・Pythonなど10種類以上の人気の言語を選択でき、基礎的な内容はすべて無料で学べます。
それぞれ初級・中級・上級などコースに分かれているので、学習のリズムも決めやすく初心者におすすめ。
また、デスクトップサイトだけでなくアプリもあるため、出先やスキマ時間に簡単にアプリからプログラミングを勉強できるのも魅力的です。
HOUR OF CODE
HOUR OF CODEは、幼児から大人まで学べるプログラミング学習サイトです。
動画や静止画を使って子供でもわかりやすく学習できるようになっています。
会員登録をしなくても簡単に使用でき、わかりやすい教材がたくさんあるのが魅力です。
プログラミングを勉強したいけど、パソコンの操作にあまり自信がない人・プログラミングがどういうものか肌で感じてみたい人はぜひ「HOUR OF CODE」を試してみてはいかがでしょうか。
ドットインストール
ドットインストールは、JavaScript・Python・HTML・CSSなどが3分の動画を通して学べるプログラミング学習サイトです。
忙しい社会人の場合、まとまった時間があまり取れないことも多いでしょう。ドットインストールなら、一回の講義が3分なのでスキマ時間を使って勉強できることが魅力的です。
動画でプログラミングを学びたい人は、ぜひ利用してみてはいかがでしょうか。
Udemy
Udemyは、プロのエンジニアの動画講座を購入できるサイトです。
ひとつの動画は、本を買う程度のお金で購入できます。本を読むよりも、動画で勉強したい人におすすめです。
Pythonや機械学習などをプロのエンジニアから、クオリティの高い授業を受けたいという人は試してみてはいかがでしょうか。
Schoo
Schooは、無料・有料で様々なプログラミングに関する動画が公開されているプログラミング学習サイトです。
生放送の場合は、無料で参加できエンジニアやIT企業の社長などから話を聞けたり、プログラミングを学べたりします。
有料会員になれば、月額千円程度でクオリティの高い動画が見放題になるのも魅力的ですね。
独学でプログラミングを学ぶときにおすすめの本5選
独学でプログラミングを学ぶサイトも便利ですが、手元に置きながら自分の気になる部分をすぐに確認できる本もおすすめです。
以下では、独学でプログラミングを勉強するための初心者におすすめの本をご紹介します。
1冊ですべて身につくHTML & CSSとWebデザイン入門講座
『1冊ですべて身につくHTML & CSSとWebデザイン入門講座』は、Webサイトの作り方が一冊でわかる本です。
初心者でもわかりやすく、Webサイトがどういうものなのか・HTMLやCSSの基本などを紹介してくれているので、「初心者だけど自分のサイトやブログを運営したい」と思っている人におすすめです。
本の指示に従えば、簡単にコーディングの練習ができ「自分が作ったサイト」を作れるので、モチベーションを保ちながら勉強できるでしょう。
スラスラ読める Pythonふりがなプログラミング
『スラスラ読める Pythonふりがなプログラミング』は、Python(パイソン)をストレスなく勉強したい人におすすめの本です。
コードは英語を省略化したもので、英語がわからないとそもそもどういう意味なのか・なんて読むのかがわからないことも多いもの。
例えば、Pythonもまったくの初心者だと、ピジョンなのかパイソンなのかわからすモヤモヤとしながら学習をしないといけないこともあるでしょう。
本書では、読み方がわからない・意味がわからないとなることなくストレスなく勉強できます。
また「AをやりたいならBだ」と簡潔な答えがあるので、複数個の方法があるよりもわかりやすい仕様になっています。初心者からPythonを勉強したい人は『スラスラ読める Pythonふりがなプログラミング』を手にとってみてはいかがでしょうか。
絶対に挫折しない iPhoneアプリ開発「超」入門 第8版
『絶対に挫折しない iPhoneアプリ開発「超」入門 第8版』は、iPhoneでアプリを開発したい人におすすめの本です。
Swiftと呼ばれるプログラミング言語を初心者でも簡単に勉強できるのがポイントです。簡単なアプリを開発する実践練習ができるので、成果が目に見えて楽しく勉強できます。
アプリを開発したい人や、楽しみながらプログラミングを身につけたい人は、購入してみてはいかがでしょうか。
Unityの教科書 Unity 2021完全対応版
『Unityの教科書 Unity 2021完全対応版 2D&3Dスマートフォンゲーム入門講座』は、初心者からゲーム開発をしたい人におすすめの本です。
Unityの使い方やC#スクリプトを基礎の基礎から説明してくれているので、プログラミングの基礎知識がない人でも学習しやすい書籍です。
猫のイラストで可愛いらしく説明されていますが、内容は本格派!3Dや2Dゲームを作ってみたい人はぜひ手にとってみてください。
1週間でC#の基礎が学べる本
『1週間でC#の基礎が学べる本』は、初心者のためにC#の基礎を簡単にまとめている本です。
C#言語だけではなく、コンピュータの基礎知識も紹介されているので、まさに初心者にうってつけの本だといえます。
また、7日間でテンポよく学べるので「どうやって学習すればいいかわからない」と悩んでいる人にもおすすめの本です。
独学でプログラミングの勉強を続ける環境を整えよう
- プログラミングを習得するには長時間の学習が必要
- プログラミング学習を継続して行える環境を整える
- 自分の学びたい言語が決まったら、後はサイトや本を利用して手を動かす
本記事では、独学でプログラミングを学ぶおすすめのサイトや本、独学を始める前に考えておきたいことなどを詳しくご紹介しました。
プログラミング学習は短期間で完結できるものではなく、常に学び続ける姿勢を持つことが大切です。わからないと挫折してしまいそうになったときは、「なぜプログラミングを学ぶのか」初心を思い出して努力を続けましょう。
独学でプログラミング学習をするための教材は多く公開されています。本記事を参考に独学でプログラミング学習をはじめてみてはいかがでしょうか。
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