企業における意思決定とは、経営の成否を左右すると言っていいほど重要なことです。正しい意思決定がなされれば業績は伸び目標は達成に近づく事ができますが、意思決定を誤れば業績不振や企業経営の危機に陥ることさえあります。
良い意思決定をする際にはたどるべきプロセスがあります。プロセスを正しく認識することが、意思決定のスタートラインと考えていいでしょう。ここでは3つの段階に分けて、意思決定のプロセスを説明します。
意思決定の前段階
意思決定とは、複数の選択肢や代替案の中から最良の案を選び、目標を達成するために良い選択をすることです。ですから、その前段階としてまずは方策や計画の考案・設定がなされなければなりません。
方策や計画は、目標に基づいて作られます。まずは的確な目標を設定し関わるメンバーのすべてがそれを正しく認識すること、そしてその認識を意思決定後も持ち続けることが大切です。具体的な方策を考案する時に重要になるのが情報です。より多く質の高い情報を集め、それを取捨選択して計画を作っていきます。この段階ではあまり窮屈に考えすぎず、自由な発想で複数の案を作るとよいでしょう。
意思決定のプロセス
そうして作られた複数の方策案・計画案を比較検討し結論を出すのが、意思決定のプロセスです。多くの場合は複数の人が議論しながら結論を導くことになるでしょう。
より緻密な検討をするためには、方策案作成の際に使った情報も吟味の対象にすべきです。情報の取捨選択は正しかったのか、この情報は果たしてほんとうに信用すべきものなのかということをつぶさに見ていくのです。つまり、方策考案の裏づけとなった情報について疑義の念を持ちながら検討していくというやり方です。そうした綿密な検討の末に結論を出していきます。
何より大切なのは、目標をきちんと認識していることです。一見魅力的に思われる計画も、よく考えて見ると目標達成のための案としては少しずれているということもありえるからです。
意思決定後のプロセス
意思決定はあくまで目標実現のためになされるものです。ですから、その後のプロセスが、実は一番重要になります。最良と思われる方策・計画を選択したら、それを実行に移すためのプランを立てなければなりません。どうすればもっとも効果的に、かつスピーディに計画を実行できるかを考えて、具体的な計画の工程表を作るわけです。
そして、その実行計画に即して各担当者が動き始めます。その進捗状況を随時チェックするのも、意思決定後には忘れてはならないことです。そしてその進捗状況の情報やデータをフィードバックさせながら、より良い成果を求めていくということが一連のプロセスです。
プロセスがきちんと整理されてそれに関わる人がきちんと把握していれば、経営における意思決定の成功率は高くなります。細部に気を配りながらも、常に意思決定のプロセス全体を俯瞰して見る大きな目が必要とされると言ってもいいでしょう。
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