インターネットの普及により、起業を志す人達は増えてきました。しかし、起業の聖地とされるシリコンバレーと比べると、まだまだ少ないと言えるでしょう。日本では、なぜ起業家が劇的に増えていかないのでしょうか?ここでは、日本の問題点を見ていきたいと思います。
失敗が許されない日本の文化
日本の文化そのものが、起業への弊害になっている見方があります。日本の評価法の多くは減点法です。減点法とは、満点を基準として、できていないところ、間違っているところを満点から引いていくやり方です。減点法では自然と、できないところ探しになるため、満点である目標のレベルにはあれが足りない、これが足りない、いう見方になってしまいます。
例えば、脱サラして起業し失敗してしまい、また就職しようとします。そうすると、「失敗した人」という見えないレッテルを張られてしまうため再就職が難しくなってしまいます。つまり失敗が許されないのです。日本は「起業した」というチャレンジ精神や能力というものは評価の対象になりにくく、「成功した、失敗した」という結果で評価されがちなのです。
シリコンバレーはどうなのか?
失敗が許されない環境にある日本ですが、他の国はどうでしょうか。最近亡くなった、アップル創業者、スティーブ・ジョブズや、マイクロソフトのビルゲイツなど優れた起業家を多く輩出しているシリコンバレーは、起業家が評価される傾向にあります。これに関して楽天の社長である三木谷浩史氏は、下記のように述べています。
「アメリカでは、大企業で出世するより、起業家になるほうが評価される。そんなところだ」
この考えの違いが、シリコンバレーと日本に起業環境に明暗を分けたのではないでしょうか。最近は少しずつ変わってきましたが、日本には以前大企業に勤めることを良しとしている人は多くいます。失敗が許されない文化だからこそ、このような考えが根付いてしまったのではないでしょうか。
以上、日本で起業家が増えていかない問題点を紹介してきました。最近は、国が少しずつ支援を始めるなど状況は変わってきていますが、失敗が許されない文化であることに変わりはありません。もっと失敗に対して寛容な制度を設けていくことが起業家を増やしていくためには必要なのではないでしょうか。
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